戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

春の香りか…?

寒い3月も終わりに近づいてきました…

 

朝の冷え込みも和らいできました…

 

 

今朝がたの柴犬館長の視察風景…

 

日が昇る時間も早くなってきたので…

 

同じ時間でも長い影をみることができます。

 

雪もとけつつあり、ひたすら匂いを嗅ぎまわっています…

 

🐕「春の香りじゃ… 土だけでなく生き物も春めいておるぞ…」

 

しかし、今朝は-2℃

 

春めいたといっても、凍ります…

 

 

雪どけ水が凍っていました…

 

 

🐕「よく見ると、不思議な氷じゃ…」

 

雨が降ったせいなのか、気泡が白く見えていました…

 

ひたすら下を向いている柴犬館長は、いろいろと気づきます。

 

🐕「わしは下だけをみたり、臭いをかいでいるだけではないぞ、」

 

 

🐕「遠くもみて、未来を考えておるのじゃ…」

 

春が近づいている感じがしています。

 

スイセンフキノトウの芽吹き、

 

つららからしたたる水滴、

 

ちょっと酸味がきいた野沢菜漬け、

 

春はもうすぐそこ… 

 

サクラ前線もようやく東京に上陸しそうです…

 

今日もおあとがよろしいようで…

今日は晴れました…

昨日の激しい雨は、すっかり上がり

 

今朝は晴れ渡りました…

 

 

戸隠山には雲がかかっていましたが…

 

 

柴犬館長も元気に視察に向かいます…

 

雪や雨の日は、か・な・り、嫌がりますが…

 

🐕「何をいっておるのじゃ、未熟者…」

 

 

 

今日はテレビ局の取材を受けました…

 

 

長野市政番組の取材…

 

戸隠七不思議展の紹介です…

 

戸隠山飯縄山の地質の違い、

 

海が隆起してできた戸隠山、だからあんなに険しい…

 

飯縄山は、火山でなだらかな山麓をもち、水を貯える山…

 

その違いが、戸隠の水の物語を生みました…

 

豊かな植生や、動物相があり、

戸隠そば、麻糸づくり、竹細工なども、こうした大地と水の上に成立します。

 

 

水の恵みを与える象徴が「九頭龍さま」

 

隆起した戸隠山が、豊かな降水をもたらします。

 

🐕「おもしろい、じつにおもしろいぞ…」

 

 

取材のクルーも、レポーターの方も面白がってくれました…

 

レポーターさんの出身校の話も展示してあり、

「いろいろとつながって、びっくりした…」と、感心されていきました…

 

さあ、どんな番組になるでしょうか

 

放送は4月13日 土曜日  テレビ信州とのこと…

 

🐕「皆様もぜひ、ご覧ください…」

 

 

プールでは、ヤマアカガエルの合唱が、

鳥小屋からは、雄鶏4号の鳴き声が、この青空に響きました…

 

 

また、なんの偶然か、今日、テレビ信州さんからDVDが届きました…

 

昨年放送された番組のもの…

 

ナレーターは、最近なくなられた「ちび〇こちゃん」の声優の方…

 

同封された手紙の中には、収録の際に、この博物館に、

大変興味を持たれたことがつづられていました…  

 

🐕「ご冥福をお祈りします…    合掌!」

 

 

今日のところはこれぐらいで…

春を呼ぶ雨・・・

今日は朝から雨降りです。

 

 

雪は積まれてあるところ以外は、ほとんどなくなりました。

 

今日は平日ですが、春休みということもあってか、

お客さまがぽつぽつ訪れます。

 

こんな足元の悪い中、ありがとうございますm(__)m

ゆっくり館内を楽しんでいただければと思います。

 

ちなみに3日前、土曜日は、

午前中に降った雪が、午後には日差しのおかげでどんどん融けていき、

 

 

旧館の屋根の雪が落ちる音で、

春が近いことを実感することができました。

 

その土曜日の午後に、半開きだったウメの花は、

 

 

咲き進んだものの、今日はぐっしょりと濡れそぼっていました。

 

春の雨は花の雨。

春の到来を、雨と花が教えてくれます。

 

 

さて昨日、仲間と、

春一番の花を探して市街地に近い林の中を歩きました。

そこで、花以外にも面白い発見がありました。

 

 

黄色いアシナガバチの巣です。

一冬、雨や雪にさらされていたはずですが、

とてもきれいに保たれていました。

 

調べてみると、この特徴的な黄色から、

キボシアシナガバチの巣だということがすぐにわかりました。

 

「黄星足長蜂」という名前の由来は、

ハチの体の模様とする説と、

この黄色い巣のようすからとする説と、両方あるようです。

個人的には、巣のようすに一票入れたいところです。

 

横からみると、

 

巣の各部屋の出口付近だけ黄色いです。

繊細な素材の風合いが残った和紙のようにも見えます。

 

なぜ黄色くなるのだろうか、と不思議に思っていたのですが、

土台の茶色い部分は、女王バチや先に孵った働きバチがつくったもの、

一方、黄色い部分はその部屋で育った幼虫が、

さなぎになるときに、自分で出口をふさいだふた、

つまり繭の一部なのです。

作り手も、材料も違うものだった、ということがわかりました。

 

また、このアシナガバチは、攻撃性が比較的強いそうですので、

危険信号としての黄色、

巣に近寄るな、という威嚇の意味もあるのかもしれません。

 

去年の落とし物から、妄想がふくらみました。

生き物がにぎやかな季節が待ち遠しいです。

 

 

春も近い、穏やかな休日

今日は朝からやわらかな日差しが降り注ぎ、

昨日積もった雪が、どんどん融けていきました。

 

昨日の反動もあってか、お客さまも多めです^^

家族連れや若者グループでにぎやかです。

 

そんな中、やってきたのは市内の大学に入学を控えた

女子高生お二人。

学科の課題で、生きているニワトリを抱きたい、とのこと。

 

 そんな課題があるの?

と初めは驚いたのですが、訳をきいて納得

生き物との触れ合いが幼児教育に求められているのですが、

まず大人が触れ合う経験をしないと、とのことでした。

 

当館のニワトリくんがお役にたてるのなら、どうぞどうぞ!!

ただし、つつかれないように気を付けてね^^; 

 

おっかなびっくり、の手つきでしたが、

無事にミッションを達成することができました(*^^*)

 

 

 めでたしめでたし。

 

生きているニワトリに初対面した、という

彼女らの口から出たのは、

「あたたかい!」

「本当に  ”コケコッコー―”  と鳴くんだ!」

「ニワトリさん、ありがとう!」

と、率直な言葉。

実物を知ること、体験することの大切さが

見ている私たちにも実感できました^^

 

さらに、女子高生にだっこされたニワトリくんのほうも、

興奮さめやらないようで、

彼女らが帰ったあともずっと鳴き続けていました^^;

 

 

大役、お疲れさまでした^^

 

 

さて、話しは変わって一昨日の奥社の社叢林での出来事です。

 

3月は毎週、水曜日に大雪が続いていたので、

曜日をずらして金曜を調査日としてみたところ

 

気持ちよく晴れて、調査日和でした^^

(再びの新雪で足が重いのは変わりませんが、心は軽いです!)

 

上のはこの森で一番太いハルニレです。

幹回りが6m近くあります。

10年ぶりの再会で、うれしかったです^^

 

近くにはこの森一番のミズナラも!

 

幹回り、6m90センチ!!

次回調査をする10年後には、確実に7mを越えているでしょう。

 

人も木も、生き物として成長しています。

 

 

そして、ある程度、年をとると健康管理(メンテナンス)も重要です。

 

スギの木から黄色いロープがぶら下がっているのがわかりますか?

 

 

なんと30m以上の樹上で、

枯れたスギの枝の枝おろし作業が行われていました。

彼らは、木登りができるプロの樹木医さんなのです!

 

もちろん、参道を封鎖するわけにはいかないので、

下で参拝者を誘導する係の人もいます。

安全が確認されると、木の上の人がチェーンソーを使って、

枯れ枝を切り、落としていきました。

切り口には、これ以上腐朽が進まないよう、薬を塗るそうです。

 

戸隠のシンボルの杉並木や、巨木の森が

これから100年、200年先へと受け継がれていくことを祈ります。

 

げんなり…

3月23日 2月末か3月上旬の予報では、

 

お江戸でサクラが咲くころ、とされていた日です。

 

昨日は寒かった…、

 

朝の視察時は、変な形をしたツララを見かけました…

 

 

🐕「ホントに、ヘンナカタチだね…」

 

 

鳥の足跡も大小残っていました…

 

🐕「何があったのかな????」

 

いろいろと想像が広がります…

 

そして、出勤すると、雪がどんどん降ってきました…

 

 

午前中は激しく降ったので、

 

 

10㎝は積もりました…

 

🐕「もう雪には、げ・ん・な・りじゃ…」

 

 

 

 

そうそう、広がるといえば…

 

タイルがはがれそうになっていました…

 

正月に起こった能登半島地震の被害ではないかと思っています…

 

気が付いたのが3月になってからのこと…

 

危ない状況なので、浮いたタイルをはがしてみました…

 

 

まず、4枚…

 

すると、どんどんと被害が広がっていきます…

 

 

25枚も剥がすことになってしまいました…

 

どうする、これは…  これも、げ・ん・な・り

 

柴犬館長、何とかして…

 

🐕「ワシには無理、日本古来の柴犬じゃからのう…」

 

やはり、ダメか…

 

今日もおあとがよろしいようで…

暑さ寒さも彼岸まで…?

お彼岸の中日には、雪が降り… 22日の朝はとても冷え込みました…

 

-8℃以下になりました…

 

寒い、寒い… 滑ります… こわいこわい…

 

あの2月の暖かさがウソのような3月のお彼岸です…

 

 

🐕「日影には、雪が残っていて、いや…」

 

 

ケヤキの木の枝には、雪がついており、キレイといえばキレイ

 

この2つは3月21日朝の画像です…

 

閑話休題

 

この3月はモノクロの世界なので、

 

色気のある話題を探しました…

 

先日の黒豆染めですが、

 

乾かすと、キレイでした… これは絹です…

媒染剤はなしで、クエン酸を使って煮出したもの…

 

 

こちらは、各種の糸…

 

 

銅を媒染剤に使っています… 青がキレイです…

 

一番染まったのが麻糸というのも驚きです…

 

 

こちらは鉄を媒染剤に使いました…

 

これも麻糸が一番きれいです…

 

お正月の煮豆として、いただいていましたが、こうした利用も可能かと…

 

 

 

今日は、午後に地域おこし協力隊に応募した、という方々が来館

 

戸隠と水、水と食、食を通じての戸隠を知るのもありかと思い、

 

「戸隠七不思議展」を主に紹介させていただきました…

 

食に対する欲望は無限大!

 

特産品とはそうした欲望のもとに成立したものだ、というお話…

 

わかっていただけたかなぁ~

 

 

 

今日もおあとがよろしいようで…

春分の日は、春から冬へ・・・?

今朝起きて、外を見ると雪!

 そんな話だったかな・・・?

と、車の上に10センチほど積もった雪をおろして出勤。

 

だんだん雲が切れて晴れ間がのぞき、

日なたから、みるみる雪が融けていきます。

 

 

 太陽の力は偉大・・・^^!

 

と喜んでいたのもつかの間、、、

空が暗くなったと思った瞬間、

強風とともに、雪が吹き付けます!!

 

 

 ビョ――――~~~~—————・・・

 

体感よりもさらに冷え冷えと響く冬の音

今日は春分の日なのに、春はいずこへ・・・(+_+)

 

ある職員は、雪から避難するようにやってくる

来館者の受付をしながら、草木染に精を出していました。

 

 

ボランティアさんが持参された黒豆!

ポリフェノールの効果でしょうか。

シックなピンク色になりました^^

 

 

先日、月曜日の休日も冷たい風が吹きつけ、

日差しはありましたが、寒い一日でした。

 

ちょうど時間があったので、前から気になっていた

七二会(なにあい)地区のフクジュソウ群生地へ出かけました。

 

戸隠から陣場平の峠を越えればすぐの位置ですが、

まだ林道は冬季閉鎖中で通れません。

長野の市街地で用事をすませ、犀川沿いから向かいました。

 

狭い集落の道を通過して、

地元の方が管理している駐車場に車をとめて

500mほど整備された林道を歩きます。

 

スギ林を抜けるとそこに・・・

 

山の斜面を埋めるようにフクジュソウが咲いていました!

 

これは見事です^^

 

ただ、この日は気温が上がらなかったのと、

斜面が東向きなので、昼を過ぎて影がおりてきてしまっていたこともあって、

花は半開きでした。

 

帰りに地元のかたに聞くと、午前中の11時ごろがベストだそうです。

 

花には特に手をいれておらず、70年前から咲いていたとのこと。

しかし、斜面に足場をつくったり、観察路を整備するのが大変な場所です。

 

フクジュソウの案内看板だけでなく、

アズマイチゲやキノコの解説も工夫されていました。

 

 

楽しい名前のキノコに、想像力がくすぐられる解説です^^

 

地元のかたがたの愛を感じます。

また、花のタイミングを見計らって訪れてみたいです。

 

帰りは隣の小田切からの峠道も落石で通行止めだそうで、

結局市街地近くまで戻ることになりました。

 

 

途中の集落から、遠く四阿(あずまや)山と長野の市街地、

そして犀川の谷間に、災害復旧の現場が展望できました。

国道19号上で令和6年7月におきた地滑りです。

もう3年にもなるのです・・・

 

裾花川の谷におりるときには、

芋井の貉郷路(むじなごうろ)山もよく見えました。

 

 

地下のマグマが柱状に冷えて固まった、柱状節理の山です。

いつもとちょっと違って、斜め上からの視点です。

 

それほど遠くへ出かけていないのに、

結果として長いドライブとなりました。

 

今回の寒波も無事に抜けて、

春のドライブを楽しめる気候になるといいな、と

個人的には願っています。

(雪好きのかたには、ごめんなさいm(__)m)