戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

演歌のせかい?

博物館の周辺ではサクラが満開です^^

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学校にはサクラがよく似合います。

しかし午後から天気は急変、夜からは雨だそうです。

花散らしの雨になりそうです・・・"(-""-)"

 

さて今日は地元の高校の授業支援で森を散策しました。

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ニリンソウ群落で早くも花が咲きだしています。

例年、ゴールデンウィークあけが見頃ですが、

今年は本当に早いです^^;

 

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カメラが趣味の生徒さんが2人いて、

一眼レフを使って撮影をしていました。

本格的です。文化祭で発表されるそうです。

 

ニリンソウの名前の由来、茎に2輪ずつ花を咲かせる話をすると

年配の先生Aがニリンソウの演歌を歌い始めました。

 先生A「ふたり~~~はニリン・・・・」

 私  「じつは3輪咲くことも多いんです・・・」

 先生B「それってもしかして 3人は・・・

      え! ふりん!?」

 

つぼみを含めて3輪つけた「フリンソウ」もすぐに見つかり、

生徒には大うけ^^;

「ナイス!先生!!」と先生の株があがりました。

文化祭でも発表されてしまうかもしれません。

この件に関しては博物館職員はノータッチでお願いしますm(__)m

 

ちなみに、現在開催中の企画展では、

廊下の春植物コーナーに、

まさにそんなニリンソウの写真が掲示されています。

  

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イヌもあるけば…

 


サクラは咲きましたが、

戸隠は晴れると、朝は放射冷却で冷え込みます。

 

まだまだ氷点下の世界…

 

ちょっと前の晴の日、

戸隠山がきれいに見えるので、柴犬館長と小学校の校庭へ…

 

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毎朝、何が見つかるか、楽しみにしています。

 

先日は、こんなものも発見! なんじゃこりゃ?

 

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TV番組「鉄〇ダッシュ」にでてくる、とある島の海岸のようです。

 

ノビルか、アサツキの鱗茎を漬けたものでしょうか?

 

さすがに、開けてみる気にはなりませんでした…

 

しかし、なぜこんなものがここに… 不思議です。

 

 

 

今日、4月15日も朝は氷点下です。

 

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柴犬館長の足元は、霜柱の世界!

 

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寒くありませんか?館長!

 

「未熟者、柴犬は誇り高き日本犬じゃ…寒さなどものともしないのじゃ…」

 

といいながら、かえってくると温風ヒーターの前に、座る館長…

 

【 なんか、おかしくないですか…(-_-;) 】  これは心の声…

 

 

 

 

 

閑話休題

 

昨日、ある小学校からのお願いにこたえて、理科室の標本見学…

 

その中で、不思議な石がありました…👀がテン!

 

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これは【亀甲石】ではないですか…

 

なぜ、こんなものがここに…

 

どうやら、その昔、石好きの先生がいたらしい!

 

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見事な「仏頭石」もありました…

長野市を代表する名石…

 

その裏側には、メノウができています。

立派です。

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頑張って、掘り出してきたんだろうなぁ~

 

よかったなぁ 捨てられなくて…

 たまったホコリを落とし、撮影しました…

 

「イヌもあるけば、棒にあたる!

      学芸員もあるけば、銘石にあたる!」

 

 

世の中、何があるかわからない!

わくわくする世界が、小学校の理科室の片隅にありました!

 

これは、これで楽しい出会いでした!

 

こうした石ころに、子どもたちに親しんでもらって、

地球の楽しさがもっと伝わるとよいですね!

 

頑張れ、小学校の先生!

 

ひっそり頑張る植物たち

昨日からの雨が朝まで続き、

さらに気温が下がって冷えました。

 寒の戻りです・・・寒い寒い・・・

これだから春は油断なりません(-_-;)

 

しかし! ふと見上げたら咲きだしていました!

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鶴〇桜!!

今年も無事に見られてうれしいです(*'▽')!

オオヤマザクラソメイヨシノより大型で

花色が濃いのも特徴です。

なかなか見事ですよ(*^-^*)

 

植物の力強さを実感する出来事がもう一つありました。

昨日、お湿りがあるときに、と植え替え作業をしたのですが、

小さなポットで育ち始めていたハルジオン、

雑草なので、思い切り引き抜いてみたら、

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中でこんなに根がおさまっていました!

葉っぱは10㎝もないというのに!!

びっくりです(@_@;)

 

見えないところで頑張っている植物たちに

今日も元気をもらいました^^

 

 

おまけ

出先で見つけた変わった花、

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コシノチャルメルソウ・・・

これでも日本の野生植物です。

しかも名前のチャルメルはチャルメラが由来です。

 ♫ちゃらら~~~らら 

 

実の形がチャルメラに似ているとか。

見てみたいですね。

 

 

 

 

今日がかわっているのか いつも変わっているのか さてどちらでしょうね^^;

今日はすごかった

というのは

来館者のバリエーションです><

 学芸員実習希望の学生

 八丈島から来たというご夫婦

 元・環境省のレンジャーと赤ちゃんほか

 文化財課の面々

 そして

 教育長まで><

 

とにかく

いろんな方が見えました

 

おかげで 学芸員は朝からず~っとしゃべってました

ある意味 逆・駅伝解説 状態だったかも・・・

1人で話し、聞き手がどんどん変わるという^^;

 

そして

 外では久々のお湿り

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でも 水位が上がるにはささやかな雨

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よくみると浅いところはすでに干上がっている><

けっこう危機的状況です(ここにすむ生き物たちにとって)

 

そして 桜は ちらずに咲いています

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でも

なんかまばらな感じ 

まだ満開とはいえないみたい

 

よくみると

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まだつぼみのものから

すでに枯れかけているのも混在しているという

これまでにないような展開です

 

日中暖かいけど 朝には氷点下 

なんて気候が影響しているようです

今年の春は一味違いすぎるようで

生き物たちもちょっと対応しきれないのかもしれません

昨日の遠足の出来事!

最近、寒の戻りが続き、一昨日、戸隠では雪が降りました…

 

博物館周辺では、雪が舞う程度でしたが、戸隠山は白くお化粧を…

 

昨日は、休みを利用し、地元の方々と「春の遠足」へ…

 

信濃町からの参加者の車に、朝びっくり…

 

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5㎝近く、車に積もっていました!

 

いやいや、信州はひろいものです。気候が違います。

 

戸隠地区内で、春しか行けない場所を回ります。

 

シンシュウゾウ下顎化石発掘地、

 

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この博物館の原点です。

久しぶりに訪問しましたが、無事に石碑が残っていました…

 

そして、猿丸の集落へ

 

「猿丸層」という長野県を代表する地層の模式地です。

鮮新世後期から前期更新世(約300万年~150万年前のもの)

 

この集落名は、小倉百人一首の中のひとつ

「奥山に 紅葉踏み分け なくシカの

        声聞くときぞ、秋は悲しき…」を詠んだ

 なぞの歌人 猿丸太夫にちなんだものとされます。

 

彼の隠れ住んだ屋敷跡が残る!という場所で、

久しぶりに(20年ぶりか?)行ってみました。

 

ヒトの記憶は、いい加減ですし、

とにかく山が荒れ放題です、道がよくわからない!

 

そんな中、野生のシカに遭遇!

お尻を白くして、逃走していく姿を確認…

 

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この平場が、その屋敷跡とされる場所、

 

近くの高まりには、堀の跡が残ります。

小さな山城として、使われていたようです。

 

雪どけ直後しか、来れない場所…

 

帰りは、道に迷うことしきり… ちょっと難行…

 

その後、戸隠別当「乗因」の屋敷跡に残る「慈倹後の石」

 

 

 

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戸隠別当「慧含」の隠居所「大頭庵跡」なども回りました。

 

江戸時代の戸隠両界山 顕光寺 

別当の足跡が里にも残ります。

 

その途中、骨をひろった方もいました…

 

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焼けたホネです。

 

タヌキ ♀ 若い個体かな?

亡くなって白骨化したあと、焚火で焼けてしまったようです。

 

なんて話をしたら、盛り上がりました!!!!!

 

そして、今が見ごろの枝垂れ桜…

 

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ブルースカイに、淡いピンクの桜が映えていました。

 

遠足のクライマックスにはふさわしい!場所でした。

 

 

戸隠地質化石博物館では、こうした地域の文化財情報も集めています。

 

お気軽に、おたずねください。

 

つぶつぶ・・・

今朝も氷点下の冷え込みになりました。

三分咲きになったサクラですが、

寒さで傷んだ花も見られました。

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明日からまた暖かくなるそうなので、

どんどん咲き進みそうです^^

 

さて、このごろ個人的に野外でみつけて面白かったものが

たまたま、つぶつぶぞろいだったのでご紹介します。

(「たまたまのつぶつぶ」というのも変なフレーズですね^^;)

 

まずはこれ

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奥社の森での調査中に見つけました。

杉並木のスギの木の下につやつやのつぶつぶが!

チョ〇ボールのようにも見えますが、

じつはこれ、ムササビのうんちです。

スギの花芽や新芽が好物とのことですが、

この密度は初めて見ました。

もりもり食べて、ぷりぷり出して、

樹上からぽろぽろ落としているのを想像すると

ちょっと微笑ましいです^^

 

調査の帰りに寄った、火之御子社の裏にはブナ林があります。

ブナの朽ち木についていたのは小さなつぶつぶ・・・

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キノコの一種? と思ったのですが、

調べてみると、どうやら粘菌の子実体のようです。

モジホコリの仲間でしょうか?

粘菌は、アメーバー状になって動き回ったりすることもできる

動物でも植物でも菌でもないという不思議な生き物です。

一度、動いているところを見てみたいものです。

 

昨日見つけたのはこんなつぶつぶです。

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コケ植物、タマゴケの仲間です。

サンゴの海の中を思わせるような不思議な光景で、

思わず見入ってしまいました。

つぶの中には胞子が入っていて、

次の世代をつくっていきます。

 

小さい虫の卵が密集しているのは苦手なつぶつぶですが、

このくらいばらけていると、なぜかときめく・・・

そのおすそ分けでご紹介してみました。

 

 

 

春は乱高下…

桜が咲きましたが、

気温は乱高下しています。

 

午後は北風が一層強くなりました。

 

午後4時近くから、雪が舞ってきました。

サクラの花びらかと思いましたが、雪でした。

戸隠支所の辺りでは、吹雪だったそうな…(@_@)

 

戸隠山だけでなく、明日朝は雪が積もるかもしれません。(-_-;)

 

そんな中、午後は今年度最初の地層観察…

総合学習の一環として、野外を歩きます。

 

地層や化石を見て、戸隠が海だった場所であることを確認!

その後、隆起したことを説明…

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これは、その後にいった露頭です。

(古くは「ばくち」の崖と呼ばれていたそうです。

  下を通るのが危険で、一か八かで賭けのようだったから…との説があります

     もっとも、これには諸説ありますが…)

 

今日の高校生は、標高1000mのところにある、

日本で最も標高の高いところにある分校の生徒さんです。

 

そこも、かつては海だったことを学び、

びっくりしていました!(@_@)

 

露頭にいく途中で、九頭龍様が噛んだササの葉の話、

最後に見た筆塚の話などなどさせていただきます…

心に何か残れば幸いです。

 

一番ハマっていたのが、やはりメノウひろい…

楽しかったようです。

 

私も、たくさん拾えました。

今日の収穫はコレ!

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大地の神様、今年もよろしくお願いします。

 

ここで思い出したのが、

昨日は花まつりだったこと…

お釈迦様の誕生日だった…

 

一応、仏教徒の国なのですが、

イエス・キリストの誕生日より扱いが薄いですね…

 

マンガ「〇☆おにいさん」の愛読者としては、

しまった!という感じです。

 

天上天下、唯我独尊…」

仏さま、今年も、よろしくお願いします。

たくさんのメノウを!

いや、人類の幸福と、コロナの退散を!お願いします。

 

「南無、南無、南無…」

 

ほれ、柴犬館長も、お願いして…

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「未熟者、柴犬は誇り高き日本犬じゃ、神仏には頼らんわ…」

 

「ははっ~ どうも失礼いたしました。」

 

今日もおあとがよろしいようで…