戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

お年寄りのお話から知る戸隠の暮らし

去年の秋から博物館の講座「植物と暮らし」が毎月行われています。この講座では随筆家宇都宮貞子さんの著書「草木ノート」を教科書に、植物と密接に関わってきた戦後ぐらいまでの人々の暮らしぶりを勉強しています。先月からは実際に地元のお年寄りのかたに…

ニホンジカという生き物−その2

先日、ニホンジカの骨格標本を作成するために解剖を行いました。解剖の前に、どんな特徴があるのかを丁寧に観察します。シカは比較的身近でよく知っているように感じますが、いろいろ気づかされることがありました。まず前歯です。草を噛み切りやすいように…

春よ来い!

博物館前の庭に植わっている梅のつぼみが、だいぶ膨らんできました。例年だと梅も桜も4月の中頃ほぼ同時に咲くここ戸隠。今年はだいぶ早く梅が咲きそうです。先日、大雪が降ったりしましたが、黄砂や梅のつぼみなど、着実に春は近づいているようです。咲くま…

巨大なクリスマスツリー!?

昨日、戸隠森林植物園にスノートレッキングに行ってきました。朝方まで湿った雪が降っていたために、木々の枝にびっしりと雪が付いてとても美しい光景が広がっていました。中でもモミの木園地のウラジロモミは圧巻で、まるで巨大なクリスマスツリーのようで…

中国からの来客!?

博物館の周りに積もった雪が急激に溶けています。その雪の上、なんだかうっすら茶色くなっていました。どうも黄砂のようです。昨日、東京や関西でも黄砂が観測されたようですが、戸隠の雪の上でも確認することができました。普段はあまり感じませんが、確か…

浅間山の火山灰−その3(学習会の報告)

2月11日に浅間山の火山灰の緊急学習会を行いました。なんと31人もの参加者があり、大盛況でした。今回の噴火の説明に続き、浅間山の火山灰や、飯縄山・富士山の火山灰も洗って顕微鏡で観察しました。身近な材料を使った火山実験(炭酸飲料の噴火・ポップコー…

今の季節は?

昨日、長野市のお隣にある信州新町の化石博物館に研修に出かけました。すると、なんと梅の花が咲いていました。信州も、もう春が近いのだなと思いきや、今朝は大雪。やはり本格的な春到来まではもう少しかかりそうです。かまくら(ちなみに漢字では窯倉と書…

だれの足あとかな?

うっすら積もった雪の上に足跡が残されていました。いったい誰がつけた足跡なのか、ちょっと調べてみました。ツメの跡がはっきりしていればタヌキだ!と言い切れるのですが、そこがはっきりしないため、ひょっとするとネコということも。足跡からその主を決…

ニホンジカという生き物

知り合いの猟師さんからニホンジカを譲っていただきました。大切な命をいただいたわけですから少しでも無駄にしたくはありません。シカってどんな「生き物」なのかを子供たちに知ってもらいたくて戸隠の保育園と小学校を訪れました。 シカは1〜2年ほどで大人…

何匹かな?

博物館には池があります。その名もヒョウタン池!その名の通りひょうたん型のコンクリートの池です。ヒョウタンの口のところに流れ込みがあって、そこを網でガサガサとやってみました。するとミズカマキリが大漁!こんなしょぼい環境でも生き物の越冬場所と…

お早いお寝覚め

ホウジャクを館内で見かけました。昼間に飛んでいるスズメガの仲間で、ハチドリのようにホバリングして、花の蜜を吸います。成虫でも越冬するそうですが、あまりの暖かさに間違って目を覚ましてしまったようです。「花もまだ咲いていないので、もう少し寝て…

玄関のシンシュウゾウに髪が!?

実はこれはヤドリギです。クリの木の枝に寄生してはえていたものが、先日の強風で落ちてしまったようなので、シンシュウゾウの頭に引越してもらいました。黄色くて丸い実はつやつやしていていかにもおいしそう。実際レンジャクという鳥の仲間がこの実を好ん…

浅間山の噴火-その2

昨日の午前中に軽井沢に浅間の火山灰調査に行ってきました。前回よりも少し東側の降灰状況を見てきました。調べた場所は、軽井沢町立図書館、軽井沢警察署、スーパーマーケットマツヤ、軽井沢小の北側、軽井沢高校の南側です。 この噴火のことを知っていただ…

浅間山の噴火

ご存知のとおり、浅間山が小規模な噴火をしました。そこで昨日、火山灰を採取しに行って来ました。その様子をご紹介します。火山灰は思ったよりも狭い範囲(細い帯状)に降ったようで、中軽井沢周辺では千ヶ滝温泉から軽井沢町役場のあたりで確認できました…

募集中

ここは館名にあるように地質・化石にこだわった博物館ではありますが、現生生物の標本も集めています。中でも骨の標本は、2006年の夏に長野市立博物館で特別展「骨の動物園」を行ったようにかなりの数を収蔵しています。 その多くは「ここ」で作られたもので…