戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

差におどろく

昨日は今年一番の暖かさになったとか。

そのためか、市街地の桜は早くも満開(゚д゚)!

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山の上にばかりいると、浦島太郎になってしまいます・・・

 

そんな市街地から毎日通ってきている生徒さんも多い、

戸隠の高校の授業の一環で、午後、荒倉山を歩きました。

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一昨日は数株しか咲いていなかったカタクリ

今日はたくさんの花を咲かせていて、

驚きのあまり写真を撮るのを忘れました・・・;;

 

散策路の途中、生徒さんが鳥の巣のようなものを見つけました。

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カラマツの松かさをかじったものと、そのタネでボール状になっていました。

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リスがタネを食べるために、松かさをかじって、

エビフライ状にしてしまうのはよくあるので、

リスのしわざ、とその場では話をしたのですが。。。

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左側の通常のエビフライと比べて、

今回の右側のは、かじりかたがあまいようです。

 

そして、小さなカラマツのタネを大量にため込んでいることから想像すると、

リスではなく、ネズミの貯食物ではないかと考えました。

 

雪が降る前にため込むはずなので、樹上にあったものが落ちてしまい散策路の真ん中にあったのだと思います。

以前も雪解け前の森で、巣箱の中に、大量のハンノキの実とそのタネが詰め込まれていたのを見たことがあります。

そのときは、樹上性のヒメネズミのものかと思いました。

 

今回も、どこか、木の小さな穴などの隙間にため込んでいたものが、なんらかの理由で食べられることなく春をむかえ、地面に落ちてしまったのでしょうか。

持ち主のネズミはおそらくもう、いないのでしょう。

色々な想像をかきたてられる落とし物でした。

 

そして、こちらも今回の拾得物(先生の発見!)

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哺乳類の肋骨化石か!?と盛り上がったのですが、

学芸員の鑑定は、砂のかたまり(巣穴化石?)でしょうとのことで。

残念! あしからず・・・m(__)m