戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

秋の里山探検

今日は恒例の里山めぐり…

             秋の深まった館周辺の散策です。

 

今日の目的地は「根小屋城」

博物館の東側を流れる楠川の反対側に位置します。

 

戸隠では重要な城で、城のための用水(日照田用水)が今も使われています。

飯綱山山麓の水を引いています。

 

そんな人と自然の付き合い方の中で生まれた山城

保存もよく、土塁や空堀の跡が残ります。

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5歳児も参加してくれました。

彼がいろいろなものを見つけて、喜んでくれます。

そんな楽しい雰囲気の中、無事に終了!

 

植物やキノコ、虫、石ころなどを探しながら、頑張って歩きました。

 

彼によると、

「今年、いろいろ体験した中で、一番楽しかった行事だった」とのこと…

うれしいなぁ、、、、!(^^)!

 

彼が見つけたものの中に、きれいな?毛虫が…

黄色のモフモフ毛に、赤い突起…

いかにも危険な香りがします。

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帰って調べてみたところ、リンゴドクガの幼虫だそうです。

 

現場では用心してさわらなかったのですが、

毒はないようです。

 

調べた資料には、身を守るために、体形を変化させ

さらに派手な黒い一つ目の目玉模様になる、とのことです。

 

しまった、さわってみればよかった! 少々残念です!

 

幼虫の思惑どおりに、「危険」を感じ、

触れることをためらってしまいました…

 

自然は、我々の予想以上に複雑です。

 

根小屋城も、工夫の中で築かれていました。

生活を守るための拠点ですから、当たり前なのですが、

自然を生かして、利用しています。

 

飯縄山山麓は、人と自然の織りなす物語が、そこかしこに残っています。

里山探検」は、そんな場所をめぐっていきたいと思います。

 

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