戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

実習生の活躍

今週、冬を間近に控えた珍しい時期に

博物館実習が行われています。

 

今回は水を扱うにはすでに寒いので、骨洗いではなく、

植物系の資料を扱ってもらいました。

市民グループと進めている奥社の杜の調査に関連したものです。

 

実習初日の火曜日、

まずはスキー場(飯縄山ろく)から奥社の杜を遠望しました。

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戸隠山の信仰の始まりの地です。

森の木が落葉したので奥社の社殿もよく見えました。

 

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ここです!

その手前に濃い緑がもこもこしているのがスギの木です。

参道沿いの杉並木の外側にも、じつはスギの巨木があるので、

列では見えていませんが^^;

その社叢林の木々を10年前から調査しています。

 

今日は、実際に森に入って計測のお手伝いをしてもらいました。

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じつは彼女は文系の学部の所属で、

自然系のフィールド調査は初めてとのことで、

ちょっと心配していたのですが、

調査内容にもすぐに慣れて、

てきぱきと指示を出してくれるまでになりました^^

慣れないことをやりすぎてはいけないと、

午前中で終了したのですが、

 ずっとやっていたいぐらい楽しかったです!

とも言ってくれました。

予定していたよりもかなり進みましたし、

じつはフィールド調査の素質があったのかもしれません!

ありがとう!!

 

そしてなにより、彼女の一番の活躍は、

この時期にしては珍しい暖気を運んできてくれたことかもしれません。

本人も、ラッキーでした、というくらい、

フィールド調査がやりやすい気候です。

(先週、同じ調査をしたときは、

雪混じりで指が凍傷になるかと思いました;;)

 

この調子で、残りの実習を無事に乗り越えてください。

がんばりましょう!

 

そうそう、

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調査中にリスのクルミの食べ跡を見つけました。

かなりもりもり食べてますね^^;

2つに割られたクルミの殻を、貝合わせのように

組みあわせてみようかと思い、

全部持ち帰りました。

が、残念ながら奇数個でした・・・