戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

気になる実

先日の雨で紅葉していた山の葉はすっかり落ちてしまいました。

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ふもとのカラマツが最後の色合いです。

これが落ちたら冬突入です。

 

今日も朝は晴れていたのに、

9時をすぎたころ、突如冷たい雨が降りました。

午前中に野外見学を予定されていた学校さんは、

急きょ、館内見学に変更。

 

午後は日差しが出たので、改めて野外へ。

元気に歩くことができました。

この雨のおかげで、戸隠山は雪化粧。

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里で降るのも、時間の問題ですね^^;

 

さてさて、まだ秋のうちに、

この頃見かけた秋の実り、気になる実をご紹介します。

 

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こちらは、近所のかたが畑で見つけた、とお持ち下さったもの。

植えた覚えがないのに、赤い実がなっているので驚いた、とのこと。

 

直径1.5㎝ほど。

ヒメリンゴ かと思ったのですが、種の形がリンゴではなかったです。

調べてみると、サンザシという中国原産の庭木でした。

中国ではとてもポピュラーな、漢方薬になる実。

お菓子にいれて食べたりもするそうで、

そういえば、砂糖菓子を見たことがあると思い出しました。

動物が食べて、種を畑に運んだのでしょうか?

 

こちらもご近所さんからのいただきものです^^

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巨大ナス!! 子どもの顔ぐらいあります。

畑になっていたものが、

気が付いたらこの大きさに成長していた、というのです。

 

割れたり腐ったりせず、この大きさに成長できるなんて、

すごいことだと思います。感動しました!

 

最後も巨大なもので^^

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巨大マムシグサ

これも見たことがないサイズです^^;

花は普通のマムシグサだったのかはわかりませんが、

とにかく驚きです。

この実は、一緒に山歩きをしたおじさんのもとに

お嫁入していきました。(実を付ける雌株なので)

横綱級のお嬢さんです^^;

 

マムシグサの実と言えば、

これではないものを先日、味わう機会がありました。

マムシグサは基本的に全草有毒です。

地下の芋は、含まれているシュウ酸カルシウムを

じっくり熱処理して、ようやく食べられる状態になります。

実も毒だと思っていたのですが、完熟は食べられるという情報も・・・

 

勇気ある先輩の「甘い!」という声を聞いて、

恐る恐る口に入れると、、、

確かに甘いです! 

全くえぐみもなく、まさしくフルーツ(*'▽')!!!

 

一粒だけ試し、味わうだけで、飲み込まないでおきました。

中の種ももちろん飲み込みません。

この無謀な?試みにチャレンジしたメンバー全員の無事が

次の日確認されました。

 

改めてネットで調べると、体験談はほどほどありますが、

よほど完熟でないと、

食べられるような状態にならないようです。

今回は運がよかったということで、

皆さん、絶対にマネはしないでくださいねm(__)m