戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

波乱 ハラン バラン・・・?

今日も暑くなりました。

朝から生暖かい空気が漂い、昼の気温はとうとう30℃に!

 

恐ろしや・・・

 

こんな異常な日は、やはり朝から普通ではありません。

館に着くと、先に来ていた職員が上ずった声で

「鳥がたいへん!」というのです。

波乱の幕開け・・・

 

少し前に、窓ガラスに小鳥が激突したそうです。

羽を広げて動かないでいるとのこと。

 

脅かさないように部屋の中からそっと確認してみると、

 

起き上がっていました^^

しばらくすると、いなくなっていたので、

無事に復活できたようです。よかった!

 

 

波乱、ハラン(葉蘭)・・・

先日、植物観察仲間のかたから譲っていただいたハラン

 

根元に花が咲いている!とのことです。

 

これが花!

地際にこっそり咲くようで、

泥がついてしまっています^^;

いや~~~ こんな花が咲くとは知らなかったです。

発見でした。

 

もう一つついていた、つぼみが開いてきたので、

失礼して、咲いていたほうの中身を確認・・・

 

 

筒状の花に切れ目を入れて開いてみると、

花粉を出す葯が並んでいました。

 

筒を半分、切り取った、断面です。

上から見えていたのは雌しべで、筒の蓋をしているような構造です。

雄しべが入った奥の空間が露出せず、守るようになっています。

 

こんな変わった花に、どんな生き物がやってくるのでしょう??

 

調べてみると、陸生のヨコエビの仲間のオカトビムシや、

キノコバエの仲間がやってくるそうです。

雌しべのふたには小さな切れ目があって、

そこから花粉をもとめて中に入り、また次の花へ・・・ 

そうして受粉のお手伝いをしてくれるそうです。

 

地面ぎわに咲く似たような花と言えばカンアオイの仲間。

まったく別の仲間なのに、色も形もそっくりです。

 

いやはやびっくり。自然界の奥深さ・・・です。

 

 

そんな話を職員としていたら、

バランってもともとこれですよね・・・と。

確かに! このつやと照り

今はビニール製ですが、まさしくこれです!

 

本当にいろいろと勉強になりました。

ありがとうございますm(__)m