戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

長野市天然記念物「豊野層」を見る!

長野市内にはいくつかの地質関係の天然記念物があります…

 

その一つが、長野市豊野 観音山にあります…

 

「観音山麓豊野層褶曲構造」

 

なかなか長い名前です。

 

第四紀更新世中期に長野市豊野一帯が湖になった時の地層が、

 

盆地側に急傾斜で傾いています。

 

詳しくは長野市文化財データベースでご覧ください

 

そこで、県林務部で防災工事がおこなわれています。

 

崖をきれいにして、豊野層が観察できるようになったので、

 

豊野層に関心のある皆さんと見学に行ってきました…

 

日曜日のことです… 雨上がり後でした…

 

 

砂や泥の地層がみえます…

 

 

細かい粒でできたリズミカルな砂・泥互層です…

 

 

急斜面のため、雨が降ると、ドロドロで滑ってしまいます…

 

1人でいくのは危険ですが、みんなでみると怖くない…

 

その南側では、急傾斜になっています…

 

 

70度から80度の傾斜で、長野盆地側に傾きます…

 

長野盆地西縁断層の関連で、地層が褶曲しました…

 

 

崖の南側(右端)では、さらに扇状地性の礫層が見られます

 

南郷(みなみごう)層と呼んでいます…

 

ここは、長野県を代表する第四紀層の模式地なのです…

 

天然記念物に指定されたのも、こうした地学研究が進んだため…

 

しかし、なかなか謎の多い地層たちです…

 

この謎がとければ、長野盆地の生い立ちがもっと詳しくわかるはずです…

 

 

しかし、だんだんと観察できる露頭がすくなくなっているのも事実…

 

こうした工事の合間に見学できるのは、大きなチャンス…

 

県の林務部の皆さん、市文化財課の皆さん、工事関係者や地元のみなさん

 

ありがとうございました…

 

以上、ご報告まで…