戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

今日は150年記念日!

現在行われている企画展

「戸隠から世界へ! 

 トガクシソウ発見150年&シナノホタテ命名100年」

 

そのトガクシソウ(トガクシショウマ)発見の日が、8月9日。

つまり、150年前の今日なのです!

 

そんなメモリアルデーとは知らずに、

市内の小学5年生が、

自由研究でトガクシソウのことを調べるために

朝からお父さんとやってきました。

その学校の校章がトガクシソウを図案化したものなのです!

 

 え! 今日! 

 そうなんだ・・・!

 

と驚きつつ、熱心に私の話を聞いてくれて、

自分なりに理解しようと頑張ってくれていました。

 

6枚の蕚片と葉っぱを図案化した校章です。

 

 

発見、研究、学名命名には時代の先端を行く研究者の

複雑な人間ドラマがからんでいます・・・

「破門草」という別名もそのためですが、

小学生に「破門」は難しいですよねm(__)m

 

さらに、長野県を代表する花として、

県内の研究者を奮起させ、学会の設立にも貢献しました。

そんな活動が契機となって、

牧野富太郎博士など、有名な研究者を

戸隠や長野へ引き付けました。

 

そんな物語の大元が、150年前の今日の発見・・・

 

明治政府の調査隊を率いたのは

「日本の博物館の父」田中芳男

発見者は植物学の大家、伊藤圭介の息子、伊藤謙(ゆずる)

 

 

当時の植物スケッチとともにその調査の記録をたどり、

戸隠から世界へと、

人も植物も、そしてホタテも(!)羽ばたいていった物語を

ご紹介している企画展

8月24日まで、あと2週間となりましたので、

ぜひ足をお運びくださいませ!