先日、出勤して自分の机の上を見てびっくり。乾燥中のある植物の実から、もこもこの綿毛があふれていました。
この実は11月に四国旅行をしたときに、海沿いの林からとってきたものです。10cmくらいの大きさがある、なかなか立派な実で、つるにいくつもぶら下がっていました。
上の写真は、乾燥する前に中を少しわってみたものです。種と開く前の綿毛が整列しています。
この植物、名前をキジョランと言います。漢字では「鬼女蘭」。白い綿毛から、鬼女が白髪を振り乱している姿を連想してつけられた名前だそうです。
すごい想像力ですよね。
博物館のすぐ裏手にある荒倉山は、「鬼女紅葉(きじょもみじ)」の伝説が伝わっていて、謡曲や能の題材にもなっています。
もともと温かい地域の植物なのですが、鬼女の本場へ里帰り(?)でしょうか(笑)
ちなみにこの植物、渡りをする美しいチョウ、アサギマダラの食草としても知られています。
キジョランの毒成分を幼虫時代に蓄えてチョウになるアサギマダラ。その妖艶な美しさは、鬼女から生まれたものだからでしょうか??
1つ1つの綿毛は開くと4cmくらいあります(ミニ鬼女???)。
種がとれて綿毛だけになると、ちょっと息を吹きかけただけで、ふわふわと空中に静止することも可能。
こちらはなかなかかわいい姿で、遊べちゃいます。