戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

2009-01-01から1年間の記事一覧

今日もゾウ

今年最後の開館日である今日もゾウです。 昨日、発掘した骨格を処理する前に 入口付近で並べてみました。頭骨は重いのでトラックに乗せたままですが、 どうですかこの大きさ! 壮観ですね。 脂が抜けるだろう来年の夏ころには、 漂白作業をし、いずれ行う「…

ゾウ掘り

今日は、博物館の一大イベント、「ゾウ掘り」が行われました。 「ゾウを掘る」とはどういうことか? 実は市内の動物園で、去年の12月に飼育していたゾウが病気でお亡くなりになりました。その骨を博物館で展示させてもらうために、骨をいただくことになって…

おとしもの

明日は年末のビックイベント、「ゾウ掘り」が行われます(詳細は明日ご紹介できるでしょう)。その準備のため、博物館の建物の裏手を少し除雪することになりました。 普段あまり足を運ばない場所だったので、行ってみてびっくりです。動物の足跡が縦横に走っ…

にゅうせん

当館の外見は変わっています。誰がどう見ても小学校にしか見えません。廃校になった小学校の校舎を利用しているので当たり前ですが・・・ でも、一歩足を踏み入れると、そこは別世界。クジラの全身骨格や推定2トンの化石岩塊など、エントランスには博物館の…

第9回自然観察会

先日の大雪によりキャンセルがでましたが、 市内や松本から9名の参加者がありました。 本日は解剖とクリスマスリース作りです。 8月に交通事故にあったタヌキを解剖しました。 外傷がなく、骨折している様子もなかったので、 子どもたちでもじっくり観察でき…

しめ縄づくり

昨日以上に大雪が降り、朝から除雪におおわらわ。 そんな中、雪かきしながら館へやってくる方がいました。 館の庭師をボランティアでやってくれている方で あまりの雪に思わず手を出してしまったようです。 雪かきが終わり、一息ついていると しめ縄の講師を…

冬本番

昨日に引き続き、雪のお話です。しんしんと静かに、でも力強く降り続いています。積雪は館周辺でも30cmを超えようとしています。さらさらの粉雪と言うよりは、わりと水分を多く含んだベタ雪で、まとわりつかれた木々の枝は重そうに垂れ下がっています。折れ…

冬将軍到来

しっかりと積もりました。 旧館は趣がありますね。 この風情を楽しめるのも冬ならではです。 ちなみに今日の積雪量はこんなかんじです。 7cmってところでしょうか。 ちなみに 戸隠スキー場はもう滑走可能でしょ と思えるほどの雪でした。 これでいよいよ山…

カラマツのかわいいオブジェ

ボランティアによく来て下さる戸隠在住のかたが、自宅の裏の林で拾ったというものを持ってきてくださいました。カラマツの実のひだひだの部分がとれているもので、道にたくさん落ちていたそうです。 アカマツの松ぼっくりでこれに似たものを拾ったことがあっ…

雪化粧

昨日から冷え込み、今朝にかけて雪が積もりました。とは言うものの、館の周辺ではまだまだ根雪になるほどは積もらず、数cmくらいでした。そして、9時ごろから陽が射しはじめると、あっという間にほとんど溶けてしまいました。とても美しい雪景色を楽しむこと…

身近な材料で・・・

寒くなってきましたので、今日は暖かい室内で火山の学習会をしました。“学習”というとなんだか勉強みたいで、堅苦しそうなイメージかもしれませんね。でも、今日は炭酸飲料(コーラ)やポップコーン、お麩を使って火山の仕組みについて実験しました。食べ物…

給食再現の会、始まる!!

今日はこの冬注目のお楽しみイベント、「給食再現の会」の第1回目が行われました! メニューは昭和24年の長野県の教育委員会が発行した給食レシピから忠実に再現したものです。おかずは2品、野菜のバター炒め、馬鈴薯きんとん、それにミルク・パン・ジャム…

イベント準備

今日は12月にしてはあたたかい日差しがありました。今年も暖冬でしょうか? 今日は今月行われるイベントの準備を進めました。まず、週末の土曜日(12日)に行われる「給食再現の会」です。昭和20年代のレシピから馬鈴薯きんとんなどの懐かしの給食を再現しま…

地味な作業

先日解剖後、薬品処理しておいたものを ほったらかしにしていたのを思い出し、 さびしくも時間があったので、 後処理をしておりました。 それはこんな皮の持ち主です。 マムシです。 この皮は1F廊下に展示してありますので 探してみてください。 半日かけて…

ノコギリ

先日珍しいものをいただいきました。 さて、なんでしょう? のこぎりみたいです。 拡大したものです。答えは ノコギリエイの吻(フン:簡単にいうと口先)です。 なんとこいつは 餌をさがすときにも使え、 襲われた時には防御にも使える 優れものです。 でも…

南の島からはるばる??

今日もまた四国のお土産話を1つ。 高知県の足摺岬の近くの海岸を歩いていると、浜辺に白く丸いものがころころ落ちていました。3cmくらいでしわが寄っていて、それぞれ不揃いにいびつな形。拾ってみるとコルク質で弾力があります。 イメージとしては、「…

ヤッコソウ

今日はイベントで色々な動物のホネを勉強する「ホネってすごい!」が行なわれたり、柵小学校時代の先生方が集まって旧館から荷物を運ぶ作業があったりと、いろいろ面白かったのですが、いかんせん写真を撮る暇がなかったので、代わりに先日旅行してきた四国…

展示替え

館の2Fはミドルヤードのスペースです。ミドルヤード拡充のために ワークルーム2や生物標本室2の廊下に 棚や展示ケースを追加しました。 ワークルーム2の廊下には2つの棚が並んでいます。 様々な液浸標本や 種子瓶に入ったコーヒーなども展示しています…

多目的室

館の1Fには多目的室という部屋があります。 (丸のところ) 入ってすぐ左の部屋です。 休憩したり、お昼を食べたりできる部屋で 自販機も置いてあります。 また1800冊の本を収蔵するちょっとした図書室でもあります。 しかもこの部屋は無料で利用できます…

まんまる

今日は満月です。 午後4時40分過ぎに東の山の端から顔を出しました。 寒くなり空気が澄んでいるせいか、とても美しく輝いています。 双眼鏡を使って見てみると、クレーターまではっきりと確認することができました。 こんなにはっきりと見たことがなかったの…

ホネ部屋

12月5日(土)から月1回のペースで行う ホネについて学ぶ会「ホネってすごい!」の会場づくりのため 第3収蔵スペース(通称:ホネ部屋)を整理しました。 元図書室なので作りつけの棚があり、 そこには頭骨標本がところせましと並んでいます。 カウンター…

フラミンゴ

ピンク色の片足で立っている鳥というイメージです。 立てなくなったらどうなるのか? 実は足が腱鞘炎になって立てなくなった子が 動物園で亡くなりました。 フラミンゴは群れで行動するため 1羽だけにするとさびしいからか エサも食べなくなるそうで、 隔離…

天然の干物

ここはミドルヤード[展示室(フロントヤード)と収蔵標本(バックヤード)の間をつなぐ場]を売りにしているので、ワークルームを掃除していたところ、こんなものが出てきました。 カジカガエル(河鹿蛙)の干物です。 この子は大きいのでメスだと思われます…

地層観察のおたのしみ

今日は11月下旬とは思えないくらい暖かで、地層見学をするにはもってこいの1日でした。 観察する地層は、砂岩(さがん)や礫岩(れきがん)、火山灰などです。 さらに、化石が入った地層も見ることができます。 いろいろなものを観察しますが、観察に来た小…

ひげ

これは“ほうき”ではありません。 クジラのヒゲの一部です。ある小学校から寄贈していただきました。 ヒゲと言っても私たちのヒゲとは全然違います。 これが上あごにびっしりと生えていて、海水からエサだけを濾(こ)して食べるのです。 このヒゲ、私たちの…

再生事業

先日紹介している 雰囲気のある棚 実はもう一ついただいておりました。 背板がはがれていたので、 お抱え大工さんに修復をお願いし、 本日のお披露目です。 1Fの廊下を右手(東へ)進んでいくと見えてきます。手前側は紹介済みの棚で、 その向こうにちらっ…

引き続き

3連休の最終日、さぞかしお客様も多いかと 思いきや、とても寂しい一日でした。 そんな今日も解剖のお話です。 本日はタヌキ(×2)他をやりました。 タヌキはともに交通事故で亡くなったものです。 そのうちの1頭が大きなおなかをしていたので もしや!と思…

最後の声

ホネの標本を作ることも重要な仕事で 今日はその第一段階の解剖を行ないました ホネにするために不必要な部分を取り除く作業で 上は60代?から下は4歳までが参加しました。うりぼう(イノシシの子ども)、ワニガメ、オシドリ2羽、ゴイサギを 解剖しました解…

これはなんだ?

少し前にヒルを紹介しました。 その水槽で、奇妙なものをみつけました。 中央あたりに見えるものです。 わかりますか? とりだして撮影したものです。 どうやら卵塊のようです。 この水槽には、メダカ、ドジョウ、ミズムシ、ヒル、 巻貝の仲間などが飼育され…

赤くないけど

赤くないけど赤ちゃんです。アメリカザリガニです。 先日、水そうの中で誕生した赤ちゃんで、現在の大きさは1cmくらいです。 親たちは夏の企画展の期間中(7月26日〜8月30日)に交尾をしていたようです。ザリガニの交尾はとてもスリリングで、大きなハサミで…