戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

フラミンゴ

ピンク色の片足で立っている鳥というイメージです。 立てなくなったらどうなるのか? 実は足が腱鞘炎になって立てなくなった子が 動物園で亡くなりました。 フラミンゴは群れで行動するため 1羽だけにするとさびしいからか エサも食べなくなるそうで、 隔離…

天然の干物

ここはミドルヤード[展示室(フロントヤード)と収蔵標本(バックヤード)の間をつなぐ場]を売りにしているので、ワークルームを掃除していたところ、こんなものが出てきました。 カジカガエル(河鹿蛙)の干物です。 この子は大きいのでメスだと思われます…

地層観察のおたのしみ

今日は11月下旬とは思えないくらい暖かで、地層見学をするにはもってこいの1日でした。 観察する地層は、砂岩(さがん)や礫岩(れきがん)、火山灰などです。 さらに、化石が入った地層も見ることができます。 いろいろなものを観察しますが、観察に来た小…

ひげ

これは“ほうき”ではありません。 クジラのヒゲの一部です。ある小学校から寄贈していただきました。 ヒゲと言っても私たちのヒゲとは全然違います。 これが上あごにびっしりと生えていて、海水からエサだけを濾(こ)して食べるのです。 このヒゲ、私たちの…

再生事業

先日紹介している 雰囲気のある棚 実はもう一ついただいておりました。 背板がはがれていたので、 お抱え大工さんに修復をお願いし、 本日のお披露目です。 1Fの廊下を右手(東へ)進んでいくと見えてきます。手前側は紹介済みの棚で、 その向こうにちらっ…

引き続き

3連休の最終日、さぞかしお客様も多いかと 思いきや、とても寂しい一日でした。 そんな今日も解剖のお話です。 本日はタヌキ(×2)他をやりました。 タヌキはともに交通事故で亡くなったものです。 そのうちの1頭が大きなおなかをしていたので もしや!と思…

最後の声

ホネの標本を作ることも重要な仕事で 今日はその第一段階の解剖を行ないました ホネにするために不必要な部分を取り除く作業で 上は60代?から下は4歳までが参加しました。うりぼう(イノシシの子ども)、ワニガメ、オシドリ2羽、ゴイサギを 解剖しました解…

これはなんだ?

少し前にヒルを紹介しました。 その水槽で、奇妙なものをみつけました。 中央あたりに見えるものです。 わかりますか? とりだして撮影したものです。 どうやら卵塊のようです。 この水槽には、メダカ、ドジョウ、ミズムシ、ヒル、 巻貝の仲間などが飼育され…

赤くないけど

赤くないけど赤ちゃんです。アメリカザリガニです。 先日、水そうの中で誕生した赤ちゃんで、現在の大きさは1cmくらいです。 親たちは夏の企画展の期間中(7月26日〜8月30日)に交尾をしていたようです。ザリガニの交尾はとてもスリリングで、大きなハサミで…

うっすらと

我が家の前から戸隠山(西岳)がきれいに見えます。出勤するときにちらっと見るのが、毎朝の密かな楽しみです。昨晩から戸隠はとても冷え込みました。今朝もいつもと同じように戸隠山をちらっと見ると、雪化粧しているではありませんか! とても美しかったの…

鈴生り(なり)の・・・

博物館の庭で、たくさんの実の付いた木を見つけました。でも、こんなたくさん実をつける木があったかな? それもそのはず、これは木にとまったスズメの大群だったのです(鈴生りのスズメ状態)。慌ててカメラを取ってきて、窓越しにパシャリ! 撮影モードを…

色とりどりに

今日は自然観察会の開催日で、草木染めを行いました。参加者はほぼ博物館関係者のみというさみしいものでしたが、そのぶんと言いますか、時間をかけてさまざまな材料を試すことができました。 クサギの実、玉ねぎの皮、どんぐり、ヨウシュヤマゴボウの実、ク…

冬支度

(今日は文章が長めです) すっかり寒くなってきました。 来週には寒気が入ってくるとのこと。 雪が平地でも降りそうです。 飼育している生き物たちも冬支度をはじめたものもいます。 こちらです。 茶臼山のため池で捕まえてきたものです。 なにかわかります…

世界最大の豆

インドネシアに学術調査に行ってきた職員が、素晴らしいお土産をもちかえりました! 世界最大の豆「モダマ」です。 サヤの長さは70cmもあり、何かの彫り物のようですが、それぞれ仕切られた小部屋の中に豆が入っている、れっきとした植物の実です。日本に…

これは何の実?

先日、地層の調査でインドネシアに行く機会がありました。そこで、変な実がなっている木を見つけました。赤い実の下に勾玉(まがたま)みたいな形の物体がくっついているのです。アパ イニ?(インドネシア語で「これは何?」という意味)と現地の人に聞くと…

満員御礼

今朝8時に館に来るといつもと様子が違っていました。 (3Fからの様子) なんとこの山奥に朝から車がいっぱいです。 (玄関付近からの様子) 9時からの団体の車たちでした。 館内でさまざまな説明を受け、 なかには30数年間でもっとも感銘を受けたという方も…

不幸中の幸い?

鳥の頂き物も続いています。 先日はシロハラが 今日はアトリが (↑↓冬羽のアトリです) 窓にぶつかって亡くなりました。 こうした事故は最近増えているようです。 この辺でシロハラもアトリも 冬から春にかけてしか見られません。(←訂正しました) 長い旅を…

秋の企画展「河原の石ころ」の効果か このところ石の頂き物が続いています。 とてもありがたいです。 ひとつはこちら なかなか展示場所がみつからず、事務所にひっそりと展示中。 シマシマな石(層状のチャート)は犀川の石で、 ダムができる前の河原には普…

カワコザラ

今年の夏に行った企画展「水辺のいきもの」で、 展示したかった生き物の一つにカワコザラという 淡水の貝類がいます。 サカマキガイやモノアラガイと同じ巻貝の仲間です。 企画展準備では見つけられなかった生き物でしたが、 ゲンゴロウを飼育している水槽で…

冬ごもりの準備

今日は秋晴れの気持ちいいお天気でした。しかし既に数日前に初雪があった戸隠、こういうお天気のいい時に、冬ごもりの準備をしっかりとしておかなくてはいけません。 今年博物館でカブトムシを飼育していた水槽の土を掘りだしてみると、既に幼虫が3cmほどに…

シンボル

現在、テンの全身骨格を作成中。 ばらしても組めるものを目標に模索しながらなので 遅々として進みません。 さらにこの骨はなんだろう? (なんとなく思い当たるものはあったのですが、でかすぎないか?) と思いながら進めていました。しかし、進むにつれて…

初雪

昨夜、今年初の本格的な寒波が到来しました! 雨は夜の間に雪に変わり、戸隠地域では積雪がありました。今朝になると平地ではすぐに溶けてしまいましたが、博物館から見える飯縄山は雪化粧です。冬の訪れを否応なしに感じさせます。 館の南側に見える陣場平…

ドジョウの何気ない日常?

今日、館内の水槽を何気なくのぞいたら、1匹のドジョウがお腹を土の中に入れて、横たわっていました(写真①)。 「こんな恰好もするんだ〜、寝てるみたい」 とのんきに写真を撮り始めたら、背後から何やら白い影がにょろにょろと近寄ってきます(写真②)。 …

雨を待つタネ

秋は実りの季節。さまざまな植物が実をつけ、中のタネを遠くへ飛ばそうとしています。親元から離れて新天地を目指してほしい親心ですね。ススキやガマは綿毛をつけて風に乗せ、ミズキやヤマボウシなどの赤い実は鳥へのアピールで、タネごと食べられて運ばれ…