戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

冬虫夏草

昨日館の近くの森の中を散策しました。
春の植物が実をつけていますので、しゃがみこんでタネの採集をしていると、
落ち葉の間から、よれよれのマッチみたいなものが、ひょっこり出ているのを見つけました。

柄の先はオレンジ色で少しふくらんでいます。
もしかしてこれは…! 期待が高まります。

そっと落ち葉をどけてみると…
カメムシにつながっていました!

冬虫夏草です。昆虫を栄養にして育つキノコの仲間です。
今回のはカメムシから出ているので、カメムシタケという名前です。
冬虫夏草と言えば精力剤など漢方薬として使われることが知られています。

でももとはカメムシ… 気が引けてしまいます。
標本としてとっておきたいと思います。