戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

化石→へ○

今日は秋晴れの中、化石採集会が行われました。
大きな石の塊ごと現地から運んできたかたもいらして、相変わらずいい化石がたくさん出ました。

しかし…! 今回の採集会の目玉はもしかしたらこちらだったかもしれません。

ちなみに嫌いなかたのために最初に断っておくと、細くて長くてにょろにょろ動く動物です! (この後写真がでますが、あしからずです…)
車にひかれたてで、化石を掘った帰りに参加者の小学生が見つけたそうです!







1mを超すアオダイショウ(ヘビ)です。
首に巻いて、記念写真を撮る子もいました。普段はなかなか触れないものですから、子どもたちには大人気です。
そして、博物館的に一押しなのは口の中!!

チロリとのびた舌の根元に、大きな穴があいています。これは食べ物が入るのではなく、空気が入る気管の入口なんです。(食べ物が入る穴は写真ではよく見えませんが、のどの奥に通っています)
口を閉じると、上あごにあいた穴につながり、そのまま鼻の穴につながるのです。
つまり、えさを丸飲みしてのどがつまっても、鼻から舌の穴を通って息が吸えるんです。
(人だと苦しくて目が白黒してしまうところですが^^;)
う〜〜〜ん、合理的!
この、舌の穴→上あご→鼻の穴の一連の構造は、爬虫類全般に見られるようで、前にカメの解剖をした時も同じでした。

人の常識では考えもつかないような構造を、他の生き物はもっている。そんな当たり前のようで驚きの事実を教えてもらいました。

ちなみに上あごの歯は内側と外側に2列あるんですよ。 これまたびっくり!!