戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

タネからでるもの

タネから出てくるものは、何も芽だけとは限りません。

先日、タネ標本の展示箱を見ていたら、ドングリの袋の中になにやら黒い点々が…

ドングリの中で育った小さなゾウムシが、成虫になって外に出ていました(みんな死んでいましたが)。
よくドングリを拾って家の中に置いておくと、小さな白い幼虫が出てきて驚くことがありますが、その正体です。

しかもこのドングリの場合、去年の11月に四国で拾ってきたウバメガシのものです。
長い旅の末、戸隠までやってきて、袋の中で絶えたということですね。
(外に逃げ出すよりは良かったとしましょう)


同じ時に拾って来たタネで、こちらは袋の中で果敢にも芽を出していたハマオモト(3月22日のブログで紹介)は、一夏かかってここまで育ちました。

寒い戸隠の冬を越して、育ってくれればいいのですが。