戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

野生のアズキ

先日仕事帰りに道端に車をとめて、植物採集をしていたら、思いもよらない花が咲いていたことに気付きました。
ヤブツルアズキです。
その名の通り、やぶの縁にはえていて、つるで他の植物にまきついて生活する植物です。戸隠のような寒い所にはないような気がしていたので、見つけた時は驚きました。
しかもちょうど黄色い花を咲かせており、実が付いているものもあります。
人目を気にせず、いそいそと写真撮影&採集です。

花はよく見ると、まん中にくねっと曲がった筒があって、その中に雌しべと雄しべが包まれています。
写真には、まだ青いさやも、にょきっと伸びているのがわかります。

黒く熟したさやを持ち帰って中を割ってみたら、中から3〜4mmの小さな豆がころころ出てきました。

これがアズキか…
そう、この植物、アズキの原種と言われているものなのです。
ということは、この豆も上手に煮れば立派なあんこになる??
試すには、そうとう大量に採集しなければならなさそうです。