戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

雪上観察会

今日は戸隠観光協会と戸隠を知る会(戸隠の市民団体)との共催で、戸隠の森林植物園で雪上観察会を行いました。
スノーシュー2班とクロスカントリースキーの班とに分かれて、お客さんをご案内です。
お天気もよく、私が同行したスノーシューの班は、ゆっくりと参道付近を2時間半で散策しました。

途中、キノコや動物たちの足跡、セッケイカワゲラ(通称「雪虫」)、樹木の冬芽など、いろいろと見るものが多く、じっくりと観察して楽しめたようでした。

今年は特にクマが樹上でドングリを食べた跡の、クマ棚があちこちで見られ、その木にはクマの爪跡もしっかり残っていました。
さらに、小鳥たちを間近で見られた時には、皆さんのテンションがあがりました。
木の幹を縦横に走り回る、ゴジュウカラやキバシリ、お腹までピンク色でそまったアカウソなどが、サービス満点で迎えてくれました。


鏡池まで遠征するスキー班では、面白いキノコが見られたそうです。

なんと木の幹からはえサルノコシカケが、木に巻きつくツルアジサイのつるを覆うように成長してしまったのです。
まるでつるがサルノコシカケを突き抜けてはえてしまったように見えませんか?


いつも変わらない風景のようでいて、じっくり見てみると、自然は刻々と変化していますし、私たちが想像もつかないようなものを見せてくれるな、としみじみ思ってしまいます。

今回も皆さんのおかげで無事に、そして楽しく観察会を終えることができたことを、感謝いたします。