戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ノスリ

だと思います。
豊科の道路脇に落ちていたそうです。
大きな外傷はありませんが、
頚椎(首の骨)が折れているようです。
死因は交通事故による頚椎骨折のようです。


トビよりちょっと小さいくらいでしょうか。
オオタカサイズ。
(スケールは10cmです。)



全体的に白っぽく


ノド周囲の褐色が薄いです。
まだ若い個体でしょうか?
虹彩(こうさい)が幼鳥は黄色いそうですが、
眼はくぼみ、腐敗が進んでいて確認できませんでした。

それでもきれいな個体です。


ノスリは低山から亜高山帯で繁殖をします。


昨年の春先には館周辺でも見かけました。
近くによると警戒しているようだったので
巣を作るかと期待しましたが、
どこかに行ってしまいました。


冬は林縁、農耕地、草地、干拓地など幅広いところで見られます。
そのため、車の事故にもあいやすいのでしょう。


ちなみにノスリの語源は韓国語で鷹をスリというらしく
野にいる鷹でノスリというのが有力らしいです。


しかし、漢字では野擦と書き、
チュウヒ(宙飛)より
ノスリの方が高いところを飛ぶそうで、
この2種が取り違えられているという説もあるそうです。
ノスリホバリングもするし、
生態的にはこの説も捨てがたいですね。