戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

はじまりは1本・・・

夏がすぎ、ふと気づけば、お土産コーナーの隣の花壇がえらいことに・・・

草丈1mをこえるカラムシが大繁茂してしまいました^^;


思い起こせば7年前。
繊維をとる材料にする、カラムシ(青苧:あおそ)という植物について知りたい、
という問い合わせに答えるために、近くの植えてあるお宅にお邪魔し、
見本に1本切っていただいたのが始まりでした・・・


花瓶にいけたところ、いつまでも枯れないな、と思っていたら発根していたので、
試しに花壇に植えてみました。
翌年には4、5本になり、強いな〜〜なんて感心していたのが甘かった!!
その後も増える増える!!^^;


地下茎がどんどん伸びて、抜いても抜いても残った根からまた茎を伸ばし、
油断すると、離れたところからも出てきます。


とうとう、抜いてすてた場所も、新天地となってしまいました・・・;;



花壇の他のエリアでは、

藍染めに使うタデアイが花を咲かせ、

ワタも育ち、綿の繊維がとれる実をつけようとしています。

そう、ここは博物館らしく、カラムシも有効活用!
本来の利用法、繊維をとるしかない!! と、開き直り><



新潟県小千谷ちぢみや滋賀県の近江上布など、
麻よりもなめらかで上質と、高級布の材料になっているくらいですから!



そんなうまくできるはずはないと思いつつ、
あまりの繁茂の勢いに、逃避したくなってしまいます・・・