戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

お騒がせな・・・

今日、小学校からある生き物の死体の鑑定依頼を受けました。
校内で見つかってしまい、もしかして毒をもっている方では、と問題になったのです。
(細長くてにょろにょろしている、あいつです。この2文字の生き物がどうしてもイヤというかたは、最後の写真が目に入らないよう、ご注意ください。)
からしっぽにむけて縦じま模様がある場合はシマヘビ(無毒)ですが、逆に横じま模様ですと、有毒のマムシの可能性があります。受け取った蛇は横じまでしたが、まだ体長20cmほどの小さな仔ヘビでした。
実はシマヘビは小さい時は横じま模様で、ある程度大きくなると縦じまに変わるのです。ちょうどその変わり目のころに、たてよこ格子模様のシマヘビを見ることもあります。小さく弱い時期に強いものに姿を真似て、敵に襲われにくくする、一種の擬態なのでしょう(シマヘビの子どもは気性が荒く、下手に手を出すと向かってくるので、毒がなくても充分怖いですが・・・)。
今回の仔ヘビはシマヘビのこどもでよさそうです。先生方もほっと胸をなでおろしていました。