戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ミクロの世界の住人

川、湖、池や海といった水のある所には、さまざまな生物がいます。その一つには、目にみえない大きさのケイソウという植物プランクトンがあります。それらは、私たちが顕微鏡を覗くことで初めてその姿を現すミクロの世界の住人です。
今日は、当館にあるヒョウタン池の底泥をとってきて、顕微鏡でみてみました。いろいろな種類のケイソウがみつかりました。今回は、タベラリアというケイソウを写真にのせます。実に面白い形をしています。こんなやつらが、池の中にはいっぱいいるのです。

ケイソウは、風化しにくいシリカの殻を身にまとっているので、化石として残りやすいのです。地層から泥をとってきて、顕微鏡でのぞくと、ケイソウの化石がみられることがあります。これらのケイソウは、私たちにいろいろな昔の地球環境を教えてくれるのです。