戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

河川のCOD調査

先日、こちらの博物館にいる魚類専門の職員がCOD(化学的酸素要求量)を測定していたのでブログで紹介します。
調査地点は、楠川、裾花川、そしてその二つの河川の合流地点の3つです。

CODは、化学的酸素要求量といわており、採ってきた水に酸化剤(たとえば過マンガン酸カリウム)を加えて、有機物が酸化分解によって消費される酸化剤の量を酸素の量に計算し直したものです。
ちょっと難しいですよね。
簡単に言うと、水中にある有機物の量(汚さ)をあらわしています。
例えば、CODが高いならば、汚い水ということになります。

このDODがあまりにも高くなってしまうと、水が酸欠になって、生態系がくるってしまったり、川や湖がもつ本来の浄化能力が失われてしまう恐れがあるのです。ふつう、川の有機物の多くは、生活排水によるものです。本来の生態系を守るためにも、このような調査が必要になってきます。また、川の有機物は、最終的には湖や海に運ばれて、堆積して、地層となります。地層から過去の環境を知るためには、今の川の状況を把握しておくことは重要です。

さて、今回の調査で分かった戸隠の川の水質はどうだったのでしょう?
知りたい人は、博物館へゴー!!