戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ライオンの解剖

長野市茶臼山動物園で亡くなったライオンが、当館に運び込まれました。このライオンは、1987年に生まれて、23才で永眠しました。国内の最長記録は24才なので、国内でも長寿のライオンでした。

ライオンの足。これに触る機会はほとんどないので、貴重な体験ができました。肉球は、思っていたよりも硬くて、強く押すと内側がぷにぷにと柔らかかったです。ツメはとても鋭くて、襲われたらひとたまりもありません。

ライオンのたてがみ。毛は硬く、ごわごわでした。この立派なたてがみが、ライオンの世界では、オスの強さや誇りの象徴となります。
動物園の人気者といえば、動物の王者のライオンは上位にはいるでしょう。この亡くなったライオンの毛皮ははぎ取って保管されますし、ホネは骨格標本となります。このような姿で、このライオンはずっと生きていくことでしょう。そして、ずっと人の心の中に生き続けるに違いありません。
ライオンくん、今までありがとう。お疲れさま。