戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

高知県の石ころ

先日、職員が高知県へ行きました。
そのときに、室戸岬近くの海岸で、石ころを拾ってきて下さいました。
それを、ちょっとだけ紹介します。
こんな種類の石ころがありました。

「れき岩」、「砂岩」、「泥岩」、「チャート」などの堆積岩が多く、「火成岩」や「石灰岩」が少し。石灰岩はサンゴの模様が残っています。
それにくわえて、わたしたちがつくりだした人工物がはいっています。
どの石ころも、波にあらわれていて、丸っこい形をしていますね。しかし、チャートは少し角張っているものもあります。それは、チャートがとても硬い岩石であるからかもしれません(チャートは硬いので、昔は火打ち石としてつかったようですよ!)。
室戸岬は、日本を代表する「四万十帯」といわれる堆積岩が露出しています。この四万十帯は、九州の南から四国の南、紀伊半島の南を通って、関東山地までつづくおおきなものです。日本の太平洋側は、海洋プレートが沈み込んでいます。四万十帯は、その上にたまったものが日本にこすりつけられてできたもの(付加体)です。日本は、ダイナミックにできたのですね。

写真にあるピンク色の鉱物の入った花崗岩の石ころは、四国の南にある足摺岬でみられるものと姿がとても似ています。ひょっとしたら黒潮が運んできたのでしょか。
こんなことを考えていると、南国好きの私は、高知へ行きたくなってしまいます・・ぜお!