戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

標本づくり

今日はいいお天気

でも 外は寒いです><

お池の氷もしっかりとはりました

f:id:Naturalhistory:20190113163944j:plain

といっても

f:id:Naturalhistory:20190113164003j:plain

4cmあるかなってくらいですので

博物館に遊びに来ても氷の上には乗らない方がいいですよ~

 

さてしばらく

パパインというたんぱく質を溶かす酵素で処理していたものを

本日引き上げてみました

 

おおむねできたかな?

f:id:Naturalhistory:20190113164128j:plain

もう少しのこった腱をはずして

漂白すれば完成です

 

一緒に処理していたイノシシも

f:id:Naturalhistory:20190113164221j:plain

きれいにできてきました

 

この子は少し変わったところがありました

一つは肩甲骨で

解剖の際にも気づいたのですが

背中側が砕けているのです

内出血はなかったので

死んだあとにってことになるのでしょうが・・・

いったいどこで・・・

 

冷凍庫に入れるときにでもやっちまったかな?

 

もう一つは頭の後ろの方にぽちっとくぼみがあるのです

f:id:Naturalhistory:20190113164451j:plain

なんでしょうね?

このくぼみ

干支展示でだしているイノシシの頭骨たちを見てみましたが

f:id:Naturalhistory:20190113164559j:plain

1個体だけ似たような子が

f:id:Naturalhistory:20190113164741j:plain

他はみなこんな感じでつるっとしていました

 

ヒトでいうところの(小)泉門なのかな?

う~ん・・・

 

骨にすると謎がとけることもありますが

骨になってはじめてあらわれる謎もある

 

だから面白いんですけど

その謎が解明されるかどうかは・・・

また別のお話

 

ただ

こうした多様な標本を残すことも博物館の重要な仕事で

重要な発見につながる かも しれません