戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ご縁、かもしれない・・・

先月、高知に行ったときに寄った博物館で

ひときわ目をひいたのが、

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お殿様の持ち物だったという兜

イタヤガイ(ホタテの仲間)をかたどっているそうです。

 

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後ろ側から見ると、貝の口がぱかりと開いていて、

中身?も見えています・・・^^;

貝の末広がりの形から、縁起担ぎでデザインに採用した

とのことですが、

なかなか奇抜なお殿様だったようですね。

しかも、微妙に異なるイタヤガイデザイン兜を計3つも

お持ちだったそうです!

 

イタヤガイに思わず反応してしまうのは、戸隠が貝化石の産地だから

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戸隠山産の貝化石について、

はじめて世に紹介したのは幕末の佐久の神官、井出道貞。

戸隠山の不動の峯に『いたらがい』の貝石あり」

と書き残しています。

いたらがい は イタヤガイ のこと。

 

そして佐久といえば、以前、資料をお借りするために、

貝化石が校章になっている小学校に

行ったことを思い出します(現在廃校になっています)。

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地元の1200万年前の地層から、貝化石がたくさんでるそうです。

 

お殿様の頭を飾り、学校のシンボルにもなったホタテ

ホタテつながりで末広がりに、

当館もますます栄えるといいな、と^^