戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

春の前に

今朝の積雪には、がっかり&うんざり・・・

もう雪は見たくない!と目をそむけ、

雪が降る前、日曜日のことを少々。

 

県庁の近くの頼朝山~葛山を散策しました。

どんより曇っていたので、見晴らしはあまりよくなかったのですが、

葛山山頂からはバードラインを見下ろすことができました。

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延長されたスノーシェッドと近くに設置された太陽光パネルです。

バードラインを通るたびに気になっていた山ですが、

ようやく念願がかないました。

 

山頂は、上杉v.s武田の戦いの舞台にもなった葛山城跡です。

大きな城だったそうで、その遺構が広がっています。

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登山道もその空堀の跡のアップダウンを繰り返すのですが、

来月行われるトレイルランの大会のコースにもなっていて、

こんなところを走るのかと、驚きます。

 

頼朝山の登山道は一部が善光寺からの戸隠古道です。

ふもとから芋井の静松寺までの1.5㎞ほどの間に、

西国三十三観音の石仏が並んでいます。

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享保13年(1728)ごろの建立だそうですが、

彫りがよくて感心します。

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それぞれの霊場の和歌も光背に彫りこまれています。

 

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渋い表情の馬頭観音。カメラの顔認証も反応!

石仏を見るだけなら急な登りはないので、

散策におすすめです^^

 

春を感じながらの楽しい登山だったのですが、

一つ気になったのは、この現場。

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最近斜面が崩落したようです。

石仏の案内看板が倒れてわずかに見えていたので、

石仏も一緒に埋もれている可能性が高いと思われます。

すでに多くの人が崩落した土砂の上を歩いていて、

踏み固められています。

いくらか土砂をどけようと努力はしたのですが、

道具もなく諦めました。

来月のトレイルランの大会にむけて

コース整備が行われるようなので、

掘り出してもらえることを祈るばかりです。