戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

旭山城と、かつての名産品

昨日、長野市安茂里にある旭山城に登りました。

 

県庁のすぐ裏になります。

 

県庁の裏にこんな険しい山があるのは、日本でもここだけ…

 

その頂上に戦国時代の山城跡があります。

 

あるテレビ局の番組で紹介したいので…

コンベンションビューローのたってのお願いで登りました。

 

旭山観音から登ります。

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(肖像権保護のため、ぼやかしてあります…ウソ 汗で曇ってしまいました…)

土塁や竪堀、よく残っています。

 

栗田氏の築いたもので、武田と上杉の取り合いになった山城

 

その理由は頂上からの眺めです。

 

善光寺平が一望できます。

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この眺めの良さは、信玄も謙信も欲しくなるわな…

皆さんも、ぜひ登ってみることをお勧めします。

 

しかし、ここはかつて海底でした。

 

どんな番組になるかは、

21日午後の6チャンネルをご覧ください。

戦国時代と言えば、ほら貝です。

どこで流れるかはお楽しみに…

 

夏キノコも結構あって、ビックリです。

 

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アンズタケでしょうか?

 

 

さて、その旭山の麓から取れる長野の名産品がありました。

 

 

「白土」です。

 

地下資源の展示を本館でやるので、再現してみました。

 

ある場所から裾花凝灰岩の火山灰質の部分を採取。

 

水で洗って、細かい成分を集める。

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乾燥させる…

 

時間節約のため、オーブンでやってみました!

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まるでケーキ作りのようです。

 

 

思わず、断面をみてみました。

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白い、スポンジケーキの出来上がり…

 

 

くずしたものが「白土」です。

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磨き砂、コメのつき粉、ガラスの原料等に利用されました。

 

長野盆地西縁の断層によって、露出しています。

 

旭山は、その中でも一番固い、溶岩類でできているので、

鉄壁の守りの城として利用されました…

 

大峰城、葛山城などもそうした山城です。

 

🐕「白い岩でできていたので、城かぁ?」

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今日もおあとがよろしいようで…