戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

日本三大崩落地の一つ、稗田山をみる…

5月17日、善光寺御開帳の前に、ある場所を見にいきました…

 

小谷村の稗田山の麓です…

 

 

小谷には、平成7年の大雨災害後の巡検

来馬層群(ジュラ系)の化石発掘で訪問したことはあります…

 

稗田山の崩壊は大きな災害として知ってはいましたが、

日本三大崩落地の一つだったとはしりませんでした…

 

冬のスノーシューツアーで、この地をみた同僚の話を聞き、

ぜひとも一度は行ってみよう、と決意…

 

なかなか、すごい場所にありました…

 

 

今でも砂防工事が続いています…

 

明治44年(1911年)8月8日、この画像の後ろの山(稗田山)が

一気に崩壊しました…。

 

崩落した土砂は土石流となり、住宅を襲い、23名の犠牲者がでたそうです。

 

その土石流は、さらに姫川を塞ぎ、湖をつくりました。

 

その後、この湖も崩壊して2次災害となり、

下流の家屋や田畑が大きな被害を受けたとされます。

 

設置してある看板の画像です…

 

航空写真ですが、これはすごいものです…

 

幸田露伴の娘、幸田文は、この災害の話を聞き、

「崩れ」という作品を残したそうです。

その、作品の一部を記した石碑が立っています。



活断層としての糸魚川―静岡構造線の存在がベースにあって、

第四紀の火山活動による堆積物が山をつくり、

そして、大雨という引き金があったようです…

 

現場はやっぱり、すごいものです…

 

 

閑話休題

 

今朝の視察…

 

 

視察地のフジが満開… これは美しい…

 

 

柴犬館長も記念撮影を所望…

 

相変わらず、こちらには顔をむけません…

 

また、こんなチャレンジも…

 

先日、理科実験につかった連結管…

 

台座がないので、手先の器用なMさんに依頼…

 

お金はありません… 智恵でなんとか…お願いします!

 

その無理難題に応えてくれました…

 

完成品がこちら…

 

 

テグスがまいてあった糸巻きと、かまぼこ板で、完成…

 

 

箱根駅伝の中継地としても有名メーカーの板です…

 

これはすごい、特上品を再利用したものに…

 

 

🐕「おーい、Mさんに座布団2枚差し上げて…」

 

そんなテレパスが届きました。

 

今日もおあとがよろしいようで…