戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

そして誰もいなくなった・・・

それに気づいたのはどんよりと曇った七夕の日のことでした。

前日に民俗資料が玄関付近に運び込まれたので、

雨があたらない場所に片付けていたときです。

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しばらく放置されていた水槽の角で、なにやら動く気配が・・・

 

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アシナガバチの巣ができあがっていました。

毎年、博物館の壁のあちこちで作られてしまうので、

早めに見つけて駆除をしているのですが、

その目をぬすんでこんなところで頑張っていました!

 

水槽の中って面白いし、すぐ駆除するのも惜しい・・・

何か活用方法があれば・・・ としばし考えます。

でも、巣の中が透けて見えるわけでもありません。

巣への出入りを安全に観察するにも、限度がありそう。

 

そのまましばらく保留しているうちに、ある変化が。

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出入り口の面が下向きになって、密封状態に!

さすがにこれ以上は放置できないと、判断されました。

 

外との行き来が遮断されたまま、

それでもせっせと巣のお世話をする姿が、昨日まで1週間ほど続き、

そして今日、みてみると、巣にハチの姿はなく、代わりにあったのは

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隙間から侵入したアリの姿。

ハチもすでに残骸のようになっていました。

 

ハチなので駆除はしかたがないですが、

できればもう少し、安全な場所に作ってくれれば

とは勝手な人の思いです。