戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

遠き島より…

新年になって半月、雪の話が多い、という指摘が柴犬館長からありました。

 

もっと、夢見るような話がないか。とのこと…

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すると、昨日、南の島からの便りが届きました。

 

この雪の戸隠にです…

 

🐕「また、雪か…」

 

いえいえ、小笠原起源のものです。

 

昨年噴火し、太平洋沿岸に流れ着き、話題になりました…

 

そう、「福徳岡の場」で噴火した際の軽石です。

 

先日は、この場に、一時島ができたが、

もう何もなくなってしまった、との報道が流れています。

 

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こんどはボウルに一杯分です…

 

🐕「その島の破片じゃな…よしよし… (^_^)v」

 

やったー!前回は一個だけだったので、

なかなか、勇気がなくて、中身を見るにいたりませんでしたが、

 

今回は割れたものもあって、中身がよく見えます。

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ガスが噴き出して、繊維状になったことがよくわかります。

 

まさしく、「カルメ焼き」ですね…

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この軽石は、奄美大島に漂着したものとのこと…

 

サンゴのかけらも、同封されていました。

これも、発泡しています

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いえいえ、これはサンゴ虫のすみかです…

 

 

 

ああ、もう一回行きたい、奄美大島

 

ハブもいるけど…クロウサギもいます。

名物の鶏飯、もう一回食べたい、

黒糖焼酎も…

 

流行り病が収まったらね…

 

そんな南の島を思いだすように、

博物館にある、ヤシの実を撮影してみました。

 

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まさに、

♪ 名も知らぬ、遠き島より、流れ寄る椰子の実一つ…

 

調べてみると、この歌の作詞は島崎藤村氏、

しかも、詩のもととなった、ヤシの実を拾う体験をしたのは、

東京帝国大学の2年生だった柳田國男氏で、場所は伊良湖岬

それを聞いた、島崎藤村氏が詩をよんだのだ、ということらしい…

 

いや~調べてみるまで、わかりませんでした。

 

「名も知らぬ遠き島より、流れ寄る軽石一杯…」から

思わぬところに話がつながりました…

 

今日もおあとがよろおしいようで…