戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

今朝の巡回

前線の雨もやみ、今朝は晴!

ちょっと冷え込み、肌寒い朝

 

柴犬館長の巡回です。

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空は晴れ渡り、筋状の雲が広がります。

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グラウンドには、土を掘った跡がたくさん…

アリの仕業のようです。

一万個ぐらいはあるかもしれません。

 

こどもの時からアリ嫌いの職員にとっては、いやがらせにふさわしい行為です。

「アリの野郎!、こんなところまで進出しやがって…」

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今年は、特に多いのかもしれません。

 

雨上がりのため、イシクラゲも大きくなり始めました。

子どもたちが「わかめ」とよぶ、陸生のラン藻類…

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柴犬館長は。とにかく好奇心旺盛で、いろんなものを見て回ります。

 

 

ご近所の畑で見つけた黄色い花…

 

白菜の花でしょう。

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以外にも、花を見たのは初めてのこと!

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ありがとうございます。館長様 (^_^)v

地層を見る in 奥裾花

昨日の休館日

市の〇〇課の皆さんに誘われ、奥裾花へ…

地層を見たい、天然記念物の指定物件を見たい!とのこと

「キビ団子をくれるなら、行きましょう!」

 

奥裾花は、地層観察の聖地!

日影層と呼ばれる約300万年前の海に堆積した砂岩や礫岩を

連続して観察できます。

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地層見学会でも定番のコース、

地層に加え、生痕化石、団塊リップルマーク、

ケスタ地形、ポットホール(甌穴)などなど

 

 

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日影向斜の軸部も見ることができます。

 

地質系天然記念物の宝庫、

この渓谷美や高妻山の風景も含め、県の名勝にも指定されているのです。

 

しかし、大きな崖があるということは、崩れやすい場所でもあります。

昨年6月の土砂崩れの災害の跡も見ることができます。

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安全にも配慮し、活用をはかるとなると、いろいろ大変…

悩みの多い場所でもあります。

 

地層の観察場所の奥には、今が満開のミズバショウ

これからピークとなるモリアオガエルの産卵場所もあります。

これも地滑りでできた湿地です。

 

まさにジオパーク

地質好きの方には、ぜひ一度訪れていただきたい場所です。

当館同様、ごひいきの程、よろしくお願いいたします。

 

でも、ふと見ると、ハルザキヤマガラシ(要注意外来生物)が…

大量に増えてきました、なんとかしなくちゃ

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そういえば、キビ団子もらってないよ!

どうなっているのでしょうか?

 

 

五月晴れの戸隠を満喫!

今日は、わくわく入門でした。

荒倉山から、戸隠の大地の生い立ちを学ぶというもの…

 

とてもお天気が良く、新緑の中を見学してまわります。

 

荒倉林道からの戸隠山の眺め! 

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最高です!

画像では、そのすごさを感じることはできません!

ぜひ、実物をみてほしいです。

 

参加者一同、感動の嵐…

 

その後、鬼女紅葉の岩屋へ…

洞窟内で、コウモリと遭遇!

ウサギコウモリのようです。

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そして、昼食後、裾花川の河原へ、

石ころ調査、というか、メノウ探し

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初の挑戦となる、お母さんが一番きれいなメノウをゲット!

これには、脱帽! まいりました。

 

「目に青葉、山ホトトギス、初メノウ…」

 

こんな俳句を思い出さざるを得ません。

この句は松尾芭蕉の友人でもあった、

江戸時代中期の俳人「山口素堂」の作とのこと。

 

フジの花も、満開です。

これもマメの仲間! 

 

万葉集にも読まれている、日本人との深いかかわりの植物。

「恋しければ 形見にせむと わが屋戸に 植えし藤波 いま咲きにけり」

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化石をひろったり、山を見たり、花や動物を見たり、今日は戸隠を満喫!

 

この時期、新緑も、満開のフジの花も、

子どもたちの目もキラキラです。

楽しさの中、元気をもらうことができました。

 

 

小さすぎる

先日から孵化を開始した

ヨシノボリのあかちゃん

f:id:Naturalhistory:20190518162339j:plain現在こんな水槽で卵からかえっています

諸事情で

雌雄あわせて10個体くらいのヨシノボリの成魚と一緒

 

左の大きめの石とその右側の石の隙間

そこをさらに

オスが掘り進め縄張りを展開し

卵をまもっているのですが

ふかした仔魚はもう運任せな状態で

水の流れに任せて浮遊しています

 

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手前側が一番緩やかな流れになるのですが

中央付近上部にいるヨシノボリに

パクパクと捕食されています

 

見つけたものは回収していますのですが

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わかりますか?

 

上の画像には2個体の仔魚が映りこんでいます!

まぁ見えるのは ほぼ ミジンコ なんですけど^^;

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赤丸が仔魚です><

正直・・・認識するのには心の目が必要かもしれません・・・

 

比べてもわかるように大人のミジンコは大きすぎて

仔魚は食べられません

というか

ミジンコに食べられないか心配なくらいです

 

ミジンコのたべものごと

掬ってきたはずなので

エサははいってるとおもうだけれど・・・

仔魚を見つけようとしてもほぼ透明でわからない^^;

けっこう救ったはずなのだけれど・・・

 

このくらいのサイズ(1㎝弱)だと

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ミジンコたべられるのですけどね~

こちらもプラケースで飼育中の希少種

 

ゆで卵の黄身をあげるという方法もあるらしいのですが

水質管理が難しそうで足踏みしちゃう

 

だれかクロレラとかワムシ飼ってないかな~

花ざかり

今日は、午前と午後の2回、森林植物園を歩いてきました。

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心配されたクマとは出会わずにすみました。

(会いたい という声もありましたが・・・)

ミズバショウはそろそろ終わり、

リュウキンカカタクリがきれいでした。

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オオヤマザクラも満開です。

博物館との500mの標高差を実感しました。

週明けに雨が降るそうなので、散ってしまうかもしれません。

 

バードウォッチングにもいい季節なので、

多くのかたが園内を散策されています。

しかし、木道があちこちいたんでいて、危ない場所も。

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バリアフリーのはずが、バリアだらけ。

補修も間に合っていません。

鳥を探して上をむくと、けつまずいてばかりでした。

歩かれる方はお気を付けくださいm(__)m

 

博物館周辺は初夏の花にシフトしています。

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今年はカリンの花つきがよくて

うすもも色の花がきれいです。

 

さらに、ここ10年で、去年はじめて1個だけ花をつけた、

という目撃情報しかなかったハナミズキ

今年は驚くほどたくさんの花を咲かせています!

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きれいなのですが、他にも花つきがよい木が多く、

小心者の自分は逆に心配になります。

何か悪いことの前触れでなければいいのですが・・・

 

大哺乳類展

実家に帰省した帰り道、

上野によって、国立科学博物館の「大哺乳類展2」をのぞいてきました。

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さすが、規模が大きい!

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最新の分類のことや、

各動物の運動(歩いたり走ったり)能力のことなど、

もちろん、勉強になるのですが、

これだけたくさんのものがあるってだけで、十分楽しいです。

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マッコウクジラはじつは半分模型をかぶせてあって、中身は骨格でした。

さすがです^^

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上あごの歯は小さくて、歯肉に埋没しているそうです。

普段の食事では歯は使っておらず、

ダイオウイカも、まるのみしているそうです。

はじめて知りました・・・^^; 

 

もちろん骨もたくさんありました。

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ぼうけん団の皆さんが見たら

きっともっと楽しむのだろうな、とか

一般のひとたちは、どんな風にこの展示を感じているのだろうか、とか

そんなことも気にしてしまいました。

 

骨つながりで・・・

別の展示室では、「ビーズ展」も開催されていました。

世界の民族が各地でつくり、装飾に利用してきたビーズ。

タネや貝、ガラスのビーズが多い中で、

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ニシキヘビの骨のビーズの首飾り!というのもありました。

人の歯や、スズメバチの頭だけをつなげたものも・・・^^;

 

大哺乳類は6月16日までだそうです。

動物好きでしたら、きっと楽しいですよ。

 

 

 

 

 

 

ある意味にぎやかな一日

昨日のお昼頃

市内では豪雨

戸隠では突風だった模様

 

本日は一日いいお天気

 

こんな日は客が来ない^^;

 

って 館内の換気扇のお掃除が

急きょ行われました

 

すると換気扇から

出てきたものが

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ドロバチの仲間の巣と思われるものです

コロコロとした個室の作品のようで

ほかの換気扇からも

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(上:他の換気扇から出た巣 下:先出の巣)

あわせて15こほどがみつかりました

 

すべて換気扇の油うけのところにいたので

ハチはここならいいと判断したのですね

 

よくみているというか・・・

脱帽です

 

そして

ご近所さんが育てている植物の花が咲いたと

見せに来てくれました

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大きいですね

こんにゃくの花です

生でみるのは初めてでした^^

 

もう花の時期はおわるころで

少ししなびれていました

絶世期はかなりくさいのだとか・・・

 

花の中をのぞくと

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タネができてきていました

まだ未熟な感じですので

もう少し成熟を待つ感じかな?

 

ただ

タネができたらほしいな~

おねだりするのを忘れちゃった・・・