戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

進む のり面の復旧…

昨年、この博物館周辺に集中豪雨災害が発生しました。

 

7月8日のこと…

 

戸隠神社から博物館へ来る最短ルート

県道「404号線」 栃原ー北郷線で、土砂災害が発生!

 

道路を拡幅した際、のり面に設置した蛇篭(じゃかご)が

大雨の影響で崩落!

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崩落直後の画像です。(詳しくは、昨年7月8日のブログをお読みください)

 

 

現在、その復旧工事が進んでいます。

 

年末の大雪が降る前に、現場の確認をしておきました。

 

楠川の対岸から見てみると…

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近くで見学すると、こんな感じになっています。

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きれいに積まれた蛇篭 (ふとんかご、とも言われるそうです)

 

昔は竹を編んで作られていたそうですが、現在では亜鉛メッキ鉄線製…

 

中に石を詰め、洪水時や道路ののり面を支えるもの…

 

今回調べてみたら「日本じゃかご協会」という団体もありました…

 

なかなか奥が深い蛇篭の世界

いろいろな工夫がされた製品がでているとのこと…

 

今後、ブルーシートで覆われた部分は、どんな工事がなされるのでしょうか?

 

調べてみて、興味がかなり湧いてきました…

違うタイプの蛇篭が設置されるのでしょうか?

 

寒さが厳しい時期、こうした工事は大変かと思います。

【縁の下の力持ち】の仕事、秘かに期待しています。

 

がんばってください。

 

 

 

2021営業開始!

本日より、2021年の営業を開始しました。

 

柴犬館長より、新年のご挨拶を申し上げます。

 

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「新年あけましておめでとう!、ワンワン!

  今年も山奥の、学校の跡を利用した博物館をよろしくお願いします、ワン!」

 

とのことです。

 

今年の館長の初もうでは、もちろん戸隠の化石です。

 

戸隠支所正面玄関に設置した化石大権現(ウソ!)に初詣!

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今年は丑年なので、お隣の農村環境改善センターの前の丑の像にもお参り…

 

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年末年始は戸隠も大雪が降り、そこそこ積もっていました…

 

「別に、寝そべっているわけじゃないよ…」とは館長の弁…

 

ここ2,3年は雪が全くありませんでしたから、

今年は珍しい年です。

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除雪で誕生した、雪の山ができていました。

 

「いや~降ったなぁ、ワン! わん!」

 

この年末年始は雪かきにおわれました。(館長は何もしません!)

 

久しぶりの雪かきは、疲れます。

「今年は秘書も年男! もう若くないから、いたわってやってね…」

   と、言ったとか言わなかったとか…

 

閑話休題

今朝の田んぼは、こんな感じです。

 

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戸隠では、冷え込みが厳しくなる前に雪が降ってしまうので、

表面に氷がはるのではなく、水面に多量の雪が積もっているだけです。

 

そこのところを理解していないと、水辺は危険です。

うっかりしていると、水の中に落ちますよ…

 

年末、鏡池に落ちた方がいたとのニュースを聞き、

館長から、皆さんへの注意喚起です。

 

「人間たちよ、もっと謙虚に自然からまなぶのじゃ…」

 

 

今年の初営業日、雪の中、家族連れがやってきてくれました。

ありがたいことです。

 

戸隠を愛する方々と、この自然を学びたい!

大地や、人々の暮らしの中にひそむ歴史を探りたい!

そんな思いを込めて、この一年、ウシのように頑張ります。

 

お出かけの際は、お気軽に声をおかけくださいね!

 

明けましておめでとうございます!

新年は5日(火)から開館になります。

本年も変わらず、どうぞよろしくお願いいたします。

 

帰省をせず、戸隠で初めて迎えた新年です。

近所の神社に歩いて初詣にでかけました。

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雪の参道の先に、石の鳥居と狛犬が迎えてくれます。

 

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左側の狛犬が、プロレスラーのような白いマスク姿に!

子どもの頭もすっぽり雪帽子をかぶっていました^^

 

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右側の獅子も、眼力鋭い迫力の姿でした。

 

奥の社殿で祈願をすませた帰り道、

先客の跡があることに気が付きました。

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テンが林を抜けて、社殿の横の廊下を歩き

ちゃんと正面にまわりこんでいました。

 

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キジも参拝にきていたようです。

 

今年はコロナ退散がヒトの共通の願いだと思いますが、

他の動物のみなさんは、何を神様に祈ったのでしょう?

 

年の瀬に思う!

クリスマスも終わり、「♩もういくつ寝ると、お正月~♬」という時節

新型コロナウイルスの感染が気になる年末年始になりそうです。

 

今日は、今年の最終営業日…

 

今年は、旧柵中学校の校舎を利用した「郷土資料館」が誕生して40周年でした。

振り返ってみると、村時代も含め33年も学芸員として勤めてしまいました。

 

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一度の異動もないまま、2020年の年の瀬を迎えます。

「これはよかったのか?悪かったのか? それが問題だ!」

 

ハムレットの中のセリフ(byシェークスピア)に、ちょっとひっかけました。

 

4月中旬から6月初めまで、

新型コロナの感染拡大防止で休館せざるをえなかったり、

その反動もあって、秋には市内や県内の学校が多く来館するようになったり、

 

とある博物学者に、この館の雑多な資料が大うけ…

新しいミュージアムの企画展に資料を貸し出したり、

市の職員や新しく教職についた先生型の研修をひきうけたり、

新たな出会いもありました。

 

いろいろあった、この一年でしたが、

新型コロナの感染拡大が、暗い影をおとしています。(-“-)

 

 

シェークスピアといえば、こんなセリフもあったなぁ

「物事に良いも悪いもない、考え方によって良くも悪くもなる!」

なんていうのもあったっけ…?

 

 

 

来年は丑年 🐄 🐄 🐄

一歩一歩、着実にゆっくり進んでいきたいと思います。

 

「ねぇ、館長…」

 

「犬もあるけば棒にあたる… 

  人も40年も頑張れば博物館が作れる! 秘書よ、よく頑張ったぞ!」

 

 なんて、言ってくれないよね、

   まだ三歳の犬だもんなぁ  はぁ…

 

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「柴犬は、誇り高き日本犬じゃ、

  お前の考えてることなんて、すべてお見通しだ…

           来年も、しっかり精進するのじゃ…」

 

「ははっ~」

 

今年も、山の中の小さな博物館のブログをずっと読んでいただき、

ありがとうございました。

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来年もぜひ、ごひいきのほど、よろしくお願いします。

 

 

 

ネタ?

担当職員が休みのとき

電気のスイッチを入れたりで、

普段あまりよく見ていない、飼育水槽をのぞく機会になります。

この頃スッポン水槽で、2回同じ光景を目にしました。

 

 スッポンくんが直立泳ぎで必死にもがいている!

 

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(↑今日のぞいたときは平和そうでした)

 

たるみのある首の皮が

水のろ過ポンプの吸い込み口に吸引され

離れられなくなっていました!

 

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(↑事件のもとになった水のろ過ポンプ)

 

これは一大事!!

と体を吸引口から引き離すのに使えそうな棒を探しだして

水槽に戻ってみると、

ポンプから離れたところで、水面に鼻を出し、

脱力しているスッポンくんの姿がありました。

 

自力で体を引き離すことができたようです^^;

それにしても、カメは肺呼吸ですから、

ずっと水の中にいるわけにはいかなかったことも改めて気が付きました。

必死のはずです・・・

 

そして数日後の夕方にも、同じ現場を目撃しました・・・

 

水槽の壁をけったり、ばたばたもがいているうちに、

吸引口から離れられることも確認しました。

 

しょっちゅう水槽をのぞいているわけではないのに、

複数回、現場に遭遇しているということは、、、

じつは彼の自虐ネタ!!?

 

という結論に私の中ではなりました・・・

 

ちなみに今日はクサガメのほうが暴れていました。

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必死に首をのばします。

 

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う~~~ん 何を求めているのだろう・・・

ゴメンナサイ

私にはカメの気持ちは理解できません・・・(-_-;)

今日も出現

今日も変わったものが玄関に広げられました。

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昨年10月の台風で決壊した千曲川沿いの畑から

堆積した砂の層の断面をはぎ取ったものです。

時間の経過とともに水量が変化し、

粗い粒のものから細かい粒のものまで、

縞状に堆積した様子がよくわかります。

 

今日、広げられたのはじつは戸隠・鬼無里地区の

職員研修会があったからです。

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今後の災害に対して備えるために、

長野の大地の生い立ちや特徴を知っておこう、というもの。

 

博物館に初めてきた、というかたもいらっしゃいました。

まず暮らしのベースになる大地について

意識をしてもらうきっかけになれば と思います。

これからもぜひごひいきに!

大きな傘が出現!

今日も午前中は、いい天気になりました。

 

青空がまぶしい!

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野暮用があって、飯縄山がよく見える場所にいきました。

 

あるお寺を訪問!

 

そこには、宝光社にあった、鐘楼が移築されています。

 

このことを、最近になって友人たちから聞きました。

 

物語は、つながっているのですね。

 

戸隠神社がお寺だった証拠がここに…

 

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そして、館に戻ってみると、多目的室に大きな傘がいくつも開いていました。

 

ム、ム、ム… これは、初めて見る世界…

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撮影用のストロボの光を加減するものとのこと…

 

今日は、川中島の博物館の方々が調査にお見えになりました。

 

プロのカメラマンに撮影を依頼したのです。

 

来年の特別展で使う、仏像たちをじっくり調査していました。

 

戸隠や鬼無里に残る、素朴な彫の仏像たち…

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お顔もシンプルで味わいがありました。

 

なかなか、面白い世界でもあります。

 

来年の特別展が楽しみになってきました。