戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

寒さの合間に…

今年は、1月5日に「寒の入」を迎えました。

そして、20日は「大寒」…

現在、一番寒い時期となっています。

 

テレビのニュースでも、

小学校の校庭に水をまいてつくった天然リンク、

諏訪湖も全面結氷して、御神渡りが見られるかも、とか

寒さを伝えるものが流れています。

 

博物館の周囲や校庭の入り口に、大きな雪の山が壁のようになっていました。

 

北陸ほどではないけれど、久しぶりの大雪です。

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その雪の山が、ちょっと問題になりました。

 

地域の方から、ご指摘があったのです…

 

緊急事態で、ドクターヘリがやってきたらどうするのですか?

 

この旧小学校の校庭は、

人命を救うためのドクターヘリの発着場になっています。

 

ここ数年、雪が少なかったため、ちょっと気がまわっていませんでした。

この雪山が、その救助の妨げになっては大変です。

どうしよう…

 

ここは、戸隠支所にお願いするしかない…

 

支所に連絡をとって、除雪していただくことにしました。

 

重機を使って雪を片付け、ヘリコプターが降りる真ん中まで、道ができました。

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「すごいなぁ! 滑走路みたいだ!(ちょっと大げさかなぁ?)」

 

戸隠支所の方々、いろいろとありがとうございました。

少し、ホッとしております。

 

 

 

色物

今日は暖かでした

ずいぶん雪も解けた気がする

 

雪崩など起きませんように・・・

 

 

そうそう

かつてご報告している

naturalhistory.hatenadiary.jp

 

色変わりキンギョブナですが

さらに黒味が増してきました

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11/18の画像がこちらです

 

 

今日の様子

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ちょっと小さい画像ですみません><

 

ずいぶん黒くなりました

そのせいか顔の白味はましたような・・・

 

まだまだ変わっていきそうです

 

 

この手の変化は食べ物の影響もあるかと思いますが

他の子は変わらないしね^^;

 

この子だけなんでこんなに変わるんだろう・・・

冬の作業

この数日、心配された雪ですが、

博物館周辺では、それほどではなく、ほっとしております。

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陽がさせば、案外明るい雰囲気です。

この雪にもめげずに、お客さまのご来館もありました!

本当に感謝しかありませんm(__)m

 

冬ごもり真っ最中のこの頃、職員はそれぞれ室内作業にいそしんでいます。

多目的室では草木染の実験をまとめる姿もありました。

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染液の違いで色が異なるのはもちろんですが、

同じ染液を使っても、媒染剤の種類(鉄・銅・ミョウバン)や、

媒染剤につける手順(染液につける前か後か)によっても

発色に差がでるのです。

 

その実験の結果を一覧にまとめていました。

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身近なソメイヨシノの落葉を使ったものや、藍の生葉染めもあります。

 

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ドウダンツツジの真っ赤な紅葉を使ったたたき染めも。

条件の違いで、微妙な色の差がそれぞれ出ていて面白いです^^

やってみないとわからないのが草木染。

その意外性がまた楽しい!

 

せっせと資料をまとめる職員の姿は

冬の手仕事のぬくもりも感じさせてくれました。

私も何か作品をつくりたいなー

さて正体は

北陸などでは大雪で大変なことに・・・

はやい復旧を願います

 

 

一方 館周辺では あまり雪は降っておらず

朝からお日様も

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(指 はいっちゃった^^;)

 

昨夜はあまり降らなかったせいか

動き回った動物もいたようで

鳥小屋の周りに足跡が

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狙われてる?

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気になるところはぐるっと回ってチェックしたようです

 

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少し大きめで爪痕が見えます

 

はじめは ネコ かなとも思いましたが

爪痕があるので違うと思われる

 

すると テン かな?

でも

このくらい雪が深いとジャンプしながら歩きそう

そうすると足はそろうはず

 

なんとなく歩き方がフラフラしてるな~

ってことで

タヌキの可能性が高そうです


雪がもう少ししまっていたら

いい足跡が残っただろうけど

ふわふわなので難しい

 

でも 雪があると

動物の痕跡が残って

見えないけど

いるのがわかるので

何となく楽しい^^

 

これも冬ならでは

 

 

こんにゃくといえば…

北陸地方は大雪、長野県内北部でも大雪、とのニュース…

 

この館の周辺は、今朝の積雪は15㎝弱といった感じです。

お昼ごろは、太陽が顔を出しました。

 

戸隠山、荒倉山、飯縄山の三枚ブロックは、

雪雲の侵入に対し、かなり有効なものとなっています。

標高の低いところで、たくさん降ってしまうからでしょう。

 

さて、某さんから手作りこんにゃくセットをいただきました。

 

コンニャクイモの粉を溶かし、消石灰をまぜ、固め

自分でつくる!というもの…

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SDGsな博物館としては、一回やってみたかったことの一つ…

お昼休みに決行!

 

戸隠の水がよいのか、職人さんの腕がよいのか、

とてもおいしいものができました…

新たな産業にならんかなぁ~

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あと、こんにゃくで思いついたことがあり、これも実験…。

 

こんにゃくの糊を和紙に塗ること…

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その昔、75年以上も前、和紙にこんにゃくの糊をぬって固め、

風船をつくり、そこに水素ガスを詰めて、

爆弾を吊り下げ、太平洋を渡らせる、というお話…

 

子どものころ、何かしらの本で知り、頭の片隅にありました。

いつかこんにゃく和紙をつくり、そんなことが可能なのか、検証してみたい…

 

ふと思いつき、やってみました。

一枚の和紙に、こんにゃく粉を溶かした糊を塗ってみました。

 

うーん、こんなものでいけるのか?(-_-;)

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一番上の白い部分は、こんにゃくを塗布していません。

 

その下は、一回塗ったもの…

 

中央に見える線より下のクリーム色?の部分は、

折り返して2重にしてあります。

 

 

不安になったので、調べてみると、和紙の6枚重ね、とのこと。

 

 

 

 

そこで、2重の部分を三つ折りにして、

6層の和紙を作ってみました…

 

乾くとカチンカチンに固まり、

メンコにも使えそうだね…

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身近なたとえでいえば、形状やその厚さから花札のようなものです…(+_+)

 

これなら、水素ガスももれません!

しっかりしており、問題はなさそう、ということが確認できました。

 

実際につかわれたものは、直径10mの大型の風船だそうです。

この博物館の高さなみです…

 

ムリ、ムリ…

 

そんなものを子どもたちに作らせて、

ジェット気流に載せたそうなのです…

 

しかし、発想や智恵、植物質からそんなものを作ってしまう技術がすごい、

といったらよいのか、

 

それとも、根本的に何かを考えないように、させられていたのか、

教育の力というものは、恐ろしいものだなぁとも感じました。

 

きょうはちょっと長くなりました…

おあとがよろしいようで…

 

 

 

 

 

一番大変なのはここまで来ることだったりする

今日は天気予報通り

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しっかりと雪が降っています

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去年と違って 

雪がない><という心配は

しなくてもよさそうです

 

というのも

今月末には雪遊びイベントが待っているのです

 

去年は雪がなかったのでできなかったけど

 

過去には

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グランド奥の急斜面を利用して滑り降りたりします><

遠目に見ても怖そうですが

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こどもたちはちょ~楽しそう

 

他にも

かまくらつくったり(今年は作り飽きたって?)

少し意味ありげな雪だるまをつくったり

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(歩いて行ったみたいな雪だるま)

 

とになく

雪でできそうなことをいろいろしてみたいなと思います

 

当日-5度より寒ければ!

雪の結晶のレプリカも

今年こそはできるかもしれません

 

今のところほとんど参加者はいませんが

いなければ いないで 

ソーシャルディスタンスはとりやすいし

降ったらなら 降ったで 大量の雪であそべるし

寒ければ 寒いで 寒いからこそを

楽しむイベントになる予定^^

 

ただ・・・一番の難関はここが山の中ということだね・・・

やってしまうこともあるようです

年明け

水槽の部屋にいったところ

なんかタマゴが散乱していました

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この水槽ではウチダザリガニを飼育中ですが メス しかいません

 

調べるとザリガニはメスだけでも卵は産んでしまうとのこと

ただ・・・受精されない卵は2日ほどで脱落するのだとか

 

どうもこの卵も脱落したもののようです

年末に見たときはなかったので

年明け早々産んだんだね^^;

 

すでにザリガニが抱卵しているものは一つもないようですが

落ち着かないのか 石の下に穴掘って隠れています

 

年末はちょいちょい姿を出してくれていたのにな~

 

 

そして 大雪との予報がでている今日は

ご近所さんがかわいいのをもってきたといって

置いていきました^^;

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まだ若いテンです

リンゴに誘われてつかまってしまいました

 

せっかくなので 保育園 と

明日からはじまる小学校で準備中の先生に お披露目

 

そしたら 雪が降ってきて あっという間に

某職員は雪だるまのようになりました

大雪の予報もまんざらじゃなかったみたい

 

すごすごと退散し

博物館にもどると それほど降ってない・・・

少しの標高差でちがうものですね

 

テンは館にもどってすぐ開放しました

もう つかまるなよ~

戻ってくるときは標本になる覚悟ができてからでいいぞ~