戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

花粉

花粉と言えばスギ・・・  この時期つらい思いをされているかたも多いのでは。
でも、室内で一足早く咲いているチューリップにもよく見れば、真っ黒い花粉が大量に出ています。

せっかくなので、顕微鏡で見てみることにしました。

(↑スギ花粉)

(↑チューリップの花粉)

どちらも400倍の倍率ですが、大きさがずいぶん違いますね。(レンズのごみが多くてゴメンンサイ)
スギの方は風に乗って遠くの仲間の木まで届くよう、小粒になっています。
一方チューリップは花バチなどの昆虫に花粉を運んでもらうので、それほど小さくなくてよいようです。
(チューリップだって花の後はちゃんと実がなるんですよ)

花の種類によって花粉の形や大きさも様々です。金平糖のようにつのがたくさん出ている花粉もあります。
地層の中の花粉から、以前生えていた植物の種類を推定することもできます。

花粉はやっかいもの。でもなかなか奥深い世界をもっていますので、また別の機会にご紹介できればと思います。