戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

草木染めの会

この時期になると
草木染めには絶好の植物の実が手に入ります。
それはこれ↓

クサギです。
臭木や臭桐などと漢字で表される植物で
実を潰すとその名の通り臭いです。
しかし、その色はさわやかな青に染まります。

藍の生葉染めに近い青です。


意外なものは松の葉でした。
煮汁の色は無色透明とこれも意外でしたが、

色がつきました。なかなか渋いですね。


そして今日はアカネを徹底調査!
これが染液の色(4番絞り)です。

今日は染液も5回煮出しました。
1回目以外は酢を少し混ぜて酸性抽出を試みています。


これは1回目の染液です。
しかもただ普通に染めたものです。

こちらは1回目の染液につける前に
ミョウバンの媒染液に染めるものを
あらかじめつけておきました(先媒染)。

同じ染液なのに大分色が違います。


こちらは2回目と3回目の液を一緒にして
先媒染方式で染めたものです。

また、色合いが違います。


こうしてみると染液の抽出の仕方や
染める前の処理を少し変えるだけでも
色合いも濃さも違ってくることがよくわかります。


昨年6月より開始した草木染めの会
延べ16回行っていますが
何度やっても面白いです。


常連さんもできましたが
(職員が月に1回草木染めをやるために
イベントを開催しているという噂が流れないためにも)
多くの方に参加してもらいたいと思っています。
興味を持ったら、是非ご連絡してください。
毎月第2土曜日にやっていますので^^