戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

50年の歳月

先日のことですが、奥社の杉並木を歩いた時のことです。
スギの根元に石がのぞいているのを見つけました。

これは何?と思って調べてみたら、丁石(町石)です。

戸隠参詣が賑やかだった頃、一の鳥居を基点に、
1町(約108m)ごとに建てられた目印の石だそうです。

50年前の写真では、23という文字を読み取ることができます。

この勢いなら、あと10年もすれば、
丁石はスギの木の中に取り込まれてしまうでしょう。

時の流れと、植物の成長を感じました。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」 こんな一説を思い出しました。