戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

昨日の風景

昨日は、川中島古戦場史跡公園内にある博物館での仕事でした。

 

さすがに、標高340m、日差しも暖かい! 

当館は標高750mですので、400mほど低いです。

 

100mあたりで0.6度ほど気温が変化する、との話を聞くので、

戸隠の博物館より、2.5度ほど暖かいのでしょう。

 

こんなに雪の少ない冬は、初めてかもしれません。

 

博物館のすぐわきには、千曲川の堤防があるので、

昼休みに登って、周囲を概観!

 

志賀高原方面は、さすがに白いです。

f:id:Naturalhistory:20200110134516j:plain

千曲川の堤防の内側を見ると、まだまだ台風19号のあばれたあとが残ります。

 

長野の名石「柴石」を切り出した金井山も見えます。

千曲川をはさんで、すぐ対岸の小規模な山、石切り場も見えますね)

f:id:Naturalhistory:20200110134523j:plain

灰色の安山岩質の溶結凝灰岩でできています。

長野盆地の誕生を考えるうえで、大事な石でもあるのですが、

なかなか、謎の多い石です。

いつの時代に、どこから噴火して、どうしてあの山になっているのでしょう。

うーん、まだまだわからないことだらけ?

 

 

 

雪をかぶった飯縄山も見えました。

飯綱スキー場が見えますが、廃止になってしまうのだそうです。

ゲレンデの跡地は植林して、緑の山に復元するとのこと…

f:id:Naturalhistory:20200110134548j:plain

山の形はあまり変わらないのですが、表面はどんどん変わっていきます。

約2万5千年前の最終氷期から、長野盆地は植生がかわりつつあります。

トウヒやツガの針葉樹林から、ブナ・ミズナラ広葉樹林へ、

そして、人が手をいれた里山の風景へ

スギやカラマツの植林が広がった風景へと移り変わりました。

 

100年後は、どんな風景になるのでしょうか?

「人と自然が共存できて」いるとよいです…

考え出すと、キリがありません。

今日はこのぐらいで…