戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

化石

今日も多くのお客さまにご来館いただき、ありがとうございますm(_ _)m


ちょうど当館の前身、柵小学校時代に先生をされたいたかたが、
高校生のお子さんとボランティアに来られていたのですが、
「子どもたちの声がにぎやかで、学校にもどったよう」
と言ってくださいました。
うれしいかぎりです^^



そんなお客さまの中には、地元出身で里帰りされているかたもいらっしゃいました。
せっかくなので、と昔収集された化石をご披露。


黒光りしてつややかな石の塊のようですが、
瀬戸内海で網にかかったゾウの牙の化石だそうです!!
付け根近くなのか、けっこう太いです。
波に洗われて、欠けた面も滑らかになっています。


瀬戸内海はこうした化石が網にかかることがしばしばあるらしいです。
漁師さんにとっての価値はどうなのだろうと、思わず想像してしまいます^^;




さらによく見ると、小さな穴が無数に空いています。
ゾウの牙に穴を空ける、つわものの虫歯菌のしわざ??


いえいえ、
海の中の石に穴を空けて中に棲みこむ、貝の仲間の仕業だそうです。
その貝も、まさか何万年も前のゾウの牙をマイホームにしているとは、
思わなかったでしょうね。


化石がたどってきた年月にいろいろな想像がふくらむ、面白い化石でした。