イチイという木をご存知でしょうか?
長野周辺ではトガの木とも言われます。
松のような針状の葉をもち、今の時期、赤くて甘い実がなる木です。
生垣などにもよく使われる木です。
成長が遅いために年輪がつまっていて、木目がきれい。
それもあってか、昔、正一位、従一位などの高官が、
儀式のときに持つ 笏 ( しゃく ) に使われたことから、
イチイと名付けられたそうです。
その大木が去年の秋の地震で傾いてしまい、危ないので切り倒される、
という情報を持ち主のかたからいただきました。
すでに作業は進めらていましたが、太さ1m以上もある銘木です。
資料として活用していただければ、という持ち主のかたの要望もあり、
業者さんに一部、輪切りにしてもらいました。
中に空洞があり、全部の年輪はわかりませんが、
残っている部分だけでも300年は数えられます。
空洞の分、プラス100年としても、江戸時代の初期。
さらにその前、という可能性も十分あります!!
歴史的遺産ですね^^
大切に利用させていただきます。
ちなみに、昨年の春先に大雪で倒れたミズナラの巨木の輪切り標本は、
乾燥、燻蒸、表面の磨きを経て、この夏から公開となりました!
現在は第5展示室で、机として活躍しています。
250年の歴史、肌で感じて下さいね^^