戸隠の隅っこにある博物館としては、
観光地「戸隠」の移り変わりが気になります。
地震や大雨による山の形の変化、
化石から調べる環境の移り変わり、
奥社の杉並木の成長や枯死、
ブラックバスやアレチウリなど外来生物の侵入…等々
自然や人の営みにあわせ、姿かたちを変えていくのが「戸隠」です。
そうした昔の姿を残す古い写真や絵葉書も、いろいろなヒントになります。
今日はその中の2点をご紹介しましょう。
珍しい二色刷りですが、昭和初期のものでしょうか。
戸隠の表玄関 一の鳥居です。
明治17年に復興された木造のものですが、周囲の見晴らしの良いこと…
鳥居から戸隠山を望めたようです。
お次は宝光社を写したものです。
今とは、雰囲気が違います。
アスファルト舗装のない砂利道であることはもちろんですが、
道幅や石垣の様子が違います。
電線や電柱らしきものも写っています。
これ以前に撮影したと思われるものは、こんな石垣がみられません。
「ひょっとしたら、バスの開通に合わせ、道を拡幅したのでは?」
という推理が成り立つかもしれません。
いろいろと比較しながら、こうした絵葉書を見比べると、
文字としては残っていない過去を探れるのでは…
そんな予感がしてきました。