戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

山の日の縁…

今日は山の日…

お客様の多い一日でした。

沖縄からのご家族も来館し、化石クリーニングや水晶ひろいにはまっていました。

海だった長野が山になっていく過程を、実感していただけたようでした。




そんな忙しい一日でしたが、こんなものも入手。


昔の絵葉書で、戦前のものと思われます。

「風光の信州  第三号」 長野県観光協会発行




長野市ゆかりの横井弘三さんの描いたものです…

善光寺本堂の絵には、昭和11年晩秋との文字があり、製作日時と思われます。






興味をそそられたのは、戸隠山(秋の中社)の絵

戸隠神社中社の三本杉が描かれています。

その門前には、山で刈った萱を背負った人々が…

久山家(旧本坊)の塀の存在も見てとれます。




昭和17年に中社の大火以前のものでしょう。


中社の三本杉を、こうした角度から描いた絵は、なかなかありません。



横井さんの眼が、記録した戸隠の風景を現在と比較し、

その移り変わりを明らかにしたいと思います。


約80年前に描かれた三本杉の絵を読み解き、

今後の樹勢回復に役立てたいと思っています。