戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

盛夏…

夏の盛りを迎え、各地からいろいろな思いのお客様をお迎えしています。

この学校の卒業生や、かつて学校に勤務していた方もいらっしゃいます。



そんな方から、先日お土産をいただきました。

「ここで保管してもらうのが一番だから…」と古い木箱を置いていかれました。

教材をいれていた木箱です。

篠ノ井市立川柳小学校  昭36.教材費」と青ペンキで記入されています。

(ちなみに、私と同い年です…)







「かわやなぎ小学校」だと思っていましたが、調べてみたら

「せんりゅう小学校」でした。

統合によって今はなくなってしまった小学校です。



明治22(1889)年、篠ノ井地区の石川村と二ツ柳村が合併。

それぞれの一文字をとり、「川柳村」となり、川柳小学校も誕生します。

その後、昭和25(1950)年に篠ノ井町と合併となります。

そして、昭和34(1959)年に篠ノ井市が誕生しますが、

昭和41年(1966)年には長野市と合併となりました。



川柳小学校は昭和49(1974)年に閉校し、

現在は、篠ノ井西小学校として生まれ変わっています。


この木箱は、そうした歴史をかいくぐってきた証人です。

よくもまあ、この博物館にたどり着いたものです。



調べている最中、こんな都々逸(どどいつ)が頭の中に浮かびました。


「なにをくよくよ川端柳〜 川の流れを見てくらす〜」


一説によると、坂本竜馬の作だとか…



こうして考えてみると、時の流れも乙なものですな。