戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

103年

小学校に保管してあった古い植物標本を整理しています。

1つの木の箱に納めてあったのですが、広げてみると、
400点以上もありました。
大正時代の終わりから昭和の初めにかけてのものですが、
学校の周りから高山帯まで、さらに海藻までも!
様々な種類があって驚きました。


きちんと台紙に張ってあるものは、100年以上前のものであっても、
きちんと植物の形が残っていて、それだけで感動的です。



その中に混ざって、理科教材メーカーから購入した標本も出てきました。


「有毒植物標本」だそうです。


全20種類で、ほとんどが東京から群馬までの関東圏で採られた植物で構成されていましたが、
1種類だけ信州産、しかも戸隠の標本が入っていました。


こちらのイタチササゲです。


確かに現在も戸隠ではよくみる植物です。
ラベルには「大正元年採集」の文字。
103年前に採集された植物が、教材として全国に配られていたんだと思うと、
これまた感動です。
さすが植物研究のメッカ、戸隠!
うれしい出会いでした^^