戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

おひがん

春のひがんは、穏やかに晴れました。
クロカッスのまぶしい黄色が目をひきました。


お役目を終えて、軒下におかれたダイカイギュウは、
まるで陽だまりで寝こけているアザラシのよう^^

改めて、「お疲れさまでした」と声をかけたくなりました。


館内では咲きだしたサクラですが、
さすがに外ではまだつぼみです。

咲くのは一月後でしょうか?

でも、こんなおだやかな陽気の中では
こころなしか緩んでいるようにも見えなくも・・・



じつは、つぼみ以上に気になったのはその樹皮。


一面白く覆われています。
前から見られていたのですが、今年はさらに広がっています。
ウメノキゴケなどの、地衣類(菌類と藻類の共生体)の仲間です。


一見きれいですが、
木が年をとって、樹皮の新陳代謝がにぶり、
表面を覆う地衣類に負けてしまった証拠。
「弱ってきている」ということですね;;



サクラ(ソメイヨシノ)はもともと寿命が短いですし、
この木の行く末も、
そろそろ考えてあげなくてはいけない時期なのかもしれません・・・