戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

宿題の続きと梅雨の味覚?

まず、先日の土曜日の宿題の続きですが、

一の鳥居苑地の赤いツツジは、昨日確認してきたところ、

ヤマツツジでOKです。

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葉の形態と樹高、全体に開花の時期を過ぎている

(苑地よりも暖かい博物館のサツキより早い開花)

という点で。

 

また、参加者のかたからご連絡いただき、

最新の分類で

ヤドリギは ビャクダン科

ホザキヤドリギは オオバヤドリギ

と科が別であることを教えていただきました。

ありがとうございます(^^)/

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シラカバに寄生しているホザキヤドリギ(葉が細かいもの)

ヤドリギが常緑樹であるのに対して、

ホザキヤドリギは落葉樹で、みためもだいぶ違うので、

別ものだと言われれば、納得です。

ただ、ビャクダン自体が日本にはないので(お香の材料としては有名ですが)、

ビャクダン科 という名称が今一つしっくりこないです^^;

 

それから、先日の土曜日のブログで、

イカツツジ としたのは バイカウツギ の間違いです。

うっかりミスが多くて、すみませんm(__)m

 

さてさて、ようやく今日のお話。

今年も出てました!

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イグチです。

最近雨が多かったからでしょうね。

大きいものは10㎝以上に育っていました^^

針葉樹の林にはえる種類のようですが、

博物館では植栽のイチイやマツの木の下に現れます。

どこから菌がやってきたのか、ありがたくも不思議です。

 

美味しいものがあれば、危険なものも旬(!?)

ご無沙汰の、マメの仲間ご紹介シリーズを復活します。

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クララです。

日本の野生植物で、れっきとした和名です。

かわいらしい名前の由来は、全くかわいくないのですが・・・

毒草で、口にすると苦く くらくら~~

とすることから (*_*;

けっこうその毒は強烈で、

昔はトイレのウジ殺しにも使っていたとのことです。

 

でも、このクララのつぼみしか幼虫が食べない、

偏食のチョウもいます。

オオルリシジミという、とっても珍しい絶滅危惧種です。

あえて他の生き物が食べないものを選んだのでしょうか。

 

寄生植物やキノコ、毒草にチョウ、

生き物のつながりは、本当に感心するばかりです。