戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

田んぼのフシギな生き物

田んぼにいたけど、ミジンコ?

と、昨日、知り合いが持ってきてくださった生き物は

5~6㎜の丸い姿で、ミジンコにしては大きい・・・

 

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水の中からすくいだして、顕微鏡で見てみると・・・

 

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つぶらな瞳をもっています!

薄く丸い殻のようなものに包まれていて、

透けた体がぴくぴく動くのが見えました。

 

かわいいけれど、いったい誰??

 

図鑑やネットを駆使して調べるうちに

あるサイトにたどり着きました。

kagaku-h-49.pdf (sainou.or.jp)

小学生の自由研究のようです。

詳細に描かれた絵は、まさに今見えている生き物にそっくり!!

 

カイエビ という甲殻類の一種だそうです。

広くくくればエビやカニの仲間^^

確かに透けた貝殻の中に、

エビの体がしまわれているような姿です。

 

ありがとう~~小学生!!

彼の描いた絵の中に

「目は1つ ハートマークの形」

とあるので、よーーーく見れば、確かに切れ込みがあって、

ハートマークに見えます^^!

 

さらに泳ぎ方や生活まで、詳細にまとめられています。

おかげで、初めて知ったカイエビという生きものが

とても身近に感じられました。

 

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上から見たところ

 

4億年も前から化石が見つかっている、生きた化石でもあるそうです。

 

新しい生き物との出会いはいつもわくわくです^^

雨の中、博物館へ持ち込んでくださったかたにも、

そして、その面白さを教えてくれた小学生にも感謝!

彼は、カイエビ博士になるのでしょうか?