戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

今日も堪能

今日は観察会で、黒姫山のふもと

古池と種池をめぐりました。

 

珍しく好天に恵まれた観察会ですが、

逆に暑すぎて ばてぎみでした(+_+)

今年初のエゾハルゼミの声も聞かれました。

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湿原のミツガシワが咲き始めていました。

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広々とした湿原に星を散らしたようなミツガシワ。

高妻山の残雪も青空にはえます。

いい景色でした^^

 

登山道沿いには5種類のスミレの仲間が咲いていましたし、

ニリンソウやウスバサイシンなど、色々な花が見られたのですが、

私が一番印象的だったのは、

太いツルマサキがまきついてしまった木を

感心して見ている皆さんの姿でした。

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いい景色や珍しい植物を見るだけでなく、

自然のおもしろさを みなさんと共有できるのが 

観察会のいいところだな、と改めて感じました。

もっといろいろな体験をみなさんとしたい!、と

こちらもやる気がでます^^

 

午後は別の行事のお手伝いで、戸隠牧場へ。

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この時期、牧場を黄色に染める外来植物

ハルザキヤマガラシ の駆除作業です!

 

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40人ほどの1時間の作業でこれだけ抜き取ることができました。

暑い中、お疲れさまでした!

試食もおいしかったです^^

 

ちょっとくたびれた、マンパワー全開の一日でした(*^_^*)

絶景です

今日は高校生と荒倉山へ!

先週の行事でも展望が人気だったので、

天気がいい今日も、チャンレンジしてみました。

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やはり絶景!

高校生も先生も、もちろん職員も堪能しました。

右側の木がすけているところのすぐ上に、

奥社の杉並木も見えています。

あの中を、100人ぐらいの人が

この瞬間も歩いているかと思うと、何だかすごいです。

クマにも会うはずです・・・^^;

 

今回はコウモリは見られませんでしたが、

サルの群れの移動を見下ろすことができました。

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安全に見られて何よりでした。

 

鬼女紅葉の岩屋の洞窟に入ったり、

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奥の岩屋へ向かって足を延ばしたり、

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なかなかの探検でした^^

職員も初チャレンジの道をどんどん進む高校生の

エネルギーに圧倒されました。

 

縁あって、町から戸隠の学校に通う生徒さんたち。

戸隠の面白さ、

自然のパワーを体感してもらえたでしょうか。

 

間のくさ

五月晴れのいいお天気です!

しかし館内はまだまだ寒く、

ときどき暖をとりに外にでないと

体がうごかなくなってしまう・・・

爬虫類のような生活をしています^^;

 

さて今日は野生のマメの仲間をご紹介します。

似た仲間がちょうど3種類そろっていたので^^

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左側はよくみるカラスノエンドウ

人が食べるえんどう豆のサイズより小さいので

その名がつきました。

右側は、さらに小さいスズメサイズ。

その名もスズメノエンドウです。

 

じつはそれらの中間サイズの種類もあります。

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ちょっと珍しい植物なので、あまり名前が知られていません。

カラスとスズメの間なので、ハトか!?

と想像されたかた、素晴らしいです!

 

正解は、カラスの カ と スズメの ス の 間 で

カスマグサ(マ=間)と言います・・・

 

この正解をいうと

聞いた方の多くが「あぁ~~~↓」とトーンが落ちる

がっかりネーミングです。

でも、ネタとしては面白いかな、と^^;

 

ちなみに白菜につづき、キャベツの花も見つけました。

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黄色いアブラナの仲間の花で、どちらも似てますね。

 

今朝の巡回

前線の雨もやみ、今朝は晴!

ちょっと冷え込み、肌寒い朝

 

柴犬館長の巡回です。

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空は晴れ渡り、筋状の雲が広がります。

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グラウンドには、土を掘った跡がたくさん…

アリの仕業のようです。

一万個ぐらいはあるかもしれません。

 

こどもの時からアリ嫌いの職員にとっては、いやがらせにふさわしい行為です。

「アリの野郎!、こんなところまで進出しやがって…」

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今年は、特に多いのかもしれません。

 

雨上がりのため、イシクラゲも大きくなり始めました。

子どもたちが「わかめ」とよぶ、陸生のラン藻類…

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柴犬館長は。とにかく好奇心旺盛で、いろんなものを見て回ります。

 

 

ご近所の畑で見つけた黄色い花…

 

白菜の花でしょう。

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以外にも、花を見たのは初めてのこと!

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ありがとうございます。館長様 (^_^)v

地層を見る in 奥裾花

昨日の休館日

市の〇〇課の皆さんに誘われ、奥裾花へ…

地層を見たい、天然記念物の指定物件を見たい!とのこと

「キビ団子をくれるなら、行きましょう!」

 

奥裾花は、地層観察の聖地!

日影層と呼ばれる約300万年前の海に堆積した砂岩や礫岩を

連続して観察できます。

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地層見学会でも定番のコース、

地層に加え、生痕化石、団塊リップルマーク、

ケスタ地形、ポットホール(甌穴)などなど

 

 

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日影向斜の軸部も見ることができます。

 

地質系天然記念物の宝庫、

この渓谷美や高妻山の風景も含め、県の名勝にも指定されているのです。

 

しかし、大きな崖があるということは、崩れやすい場所でもあります。

昨年6月の土砂崩れの災害の跡も見ることができます。

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安全にも配慮し、活用をはかるとなると、いろいろ大変…

悩みの多い場所でもあります。

 

地層の観察場所の奥には、今が満開のミズバショウ

これからピークとなるモリアオガエルの産卵場所もあります。

これも地滑りでできた湿地です。

 

まさにジオパーク

地質好きの方には、ぜひ一度訪れていただきたい場所です。

当館同様、ごひいきの程、よろしくお願いいたします。

 

でも、ふと見ると、ハルザキヤマガラシ(要注意外来生物)が…

大量に増えてきました、なんとかしなくちゃ

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そういえば、キビ団子もらってないよ!

どうなっているのでしょうか?

 

 

五月晴れの戸隠を満喫!

今日は、わくわく入門でした。

荒倉山から、戸隠の大地の生い立ちを学ぶというもの…

 

とてもお天気が良く、新緑の中を見学してまわります。

 

荒倉林道からの戸隠山の眺め! 

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最高です!

画像では、そのすごさを感じることはできません!

ぜひ、実物をみてほしいです。

 

参加者一同、感動の嵐…

 

その後、鬼女紅葉の岩屋へ…

洞窟内で、コウモリと遭遇!

ウサギコウモリのようです。

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そして、昼食後、裾花川の河原へ、

石ころ調査、というか、メノウ探し

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初の挑戦となる、お母さんが一番きれいなメノウをゲット!

これには、脱帽! まいりました。

 

「目に青葉、山ホトトギス、初メノウ…」

 

こんな俳句を思い出さざるを得ません。

この句は松尾芭蕉の友人でもあった、

江戸時代中期の俳人「山口素堂」の作とのこと。

 

フジの花も、満開です。

これもマメの仲間! 

 

万葉集にも読まれている、日本人との深いかかわりの植物。

「恋しければ 形見にせむと わが屋戸に 植えし藤波 いま咲きにけり」

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化石をひろったり、山を見たり、花や動物を見たり、今日は戸隠を満喫!

 

この時期、新緑も、満開のフジの花も、

子どもたちの目もキラキラです。

楽しさの中、元気をもらうことができました。

 

 

小さすぎる

先日から孵化を開始した

ヨシノボリのあかちゃん

f:id:Naturalhistory:20190518162339j:plain現在こんな水槽で卵からかえっています

諸事情で

雌雄あわせて10個体くらいのヨシノボリの成魚と一緒

 

左の大きめの石とその右側の石の隙間

そこをさらに

オスが掘り進め縄張りを展開し

卵をまもっているのですが

ふかした仔魚はもう運任せな状態で

水の流れに任せて浮遊しています

 

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手前側が一番緩やかな流れになるのですが

中央付近上部にいるヨシノボリに

パクパクと捕食されています

 

見つけたものは回収していますのですが

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わかりますか?

 

上の画像には2個体の仔魚が映りこんでいます!

まぁ見えるのは ほぼ ミジンコ なんですけど^^;

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赤丸が仔魚です><

正直・・・認識するのには心の目が必要かもしれません・・・

 

比べてもわかるように大人のミジンコは大きすぎて

仔魚は食べられません

というか

ミジンコに食べられないか心配なくらいです

 

ミジンコのたべものごと

掬ってきたはずなので

エサははいってるとおもうだけれど・・・

仔魚を見つけようとしてもほぼ透明でわからない^^;

けっこう救ったはずなのだけれど・・・

 

このくらいのサイズ(1㎝弱)だと

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ミジンコたべられるのですけどね~

こちらもプラケースで飼育中の希少種

 

ゆで卵の黄身をあげるという方法もあるらしいのですが

水質管理が難しそうで足踏みしちゃう

 

だれかクロレラとかワムシ飼ってないかな~