戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

いろいろな予感

某職員にとって今日は

令和はじめての地層見学!

 

それを知ってか

お天気も午前中はもち

無事に観察できました

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化石のお土産も見つけられたみたいだし

晴男晴女のみんなありがと~

 

そして昨日は梅雨の合間をぬって

上越に釣りにいってきたのですが

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突然

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浜辺にイワシの群れが打ち上げってきました

 

そのイワシをエサに釣ってみたところ

アジが釣れたので

どうやらイワシはアジに追われて

打ちあがってきたようでした

 

先月末のイワシよりは小さいので

アジとはいっても

十分に強力な捕食者だったようです

 

そんな

イワシをひろっていたら

浜の砂も少しばかりですが

もってかえってきてしまいました

 

よ~くみるとキラキラとしてる

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水晶やらメノウやらキラキラしたものが入っているようです

 

 

そういえば館の池に

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モツゴの稚魚がたくさんいました^^;

どうやら再生産をしているようです

 

いつの間にか侵入したモツゴ

繁殖期後にはかなり増えている予感・・・

 

来年はビオトープ掃除をしようと思っていましたが

例年だと6月

つまりこの時期だと繁殖しているので

救う数が多くなる・・・

 

繁殖期前だと4月

まだ寒いな~

5月は川やってるし・・・

 

これは2020年の3月くらいまで

悩むことになりそうです

今年から

本日は初めての試み

「堆肥積みの日」です

 

いつも職員がやっている作業を

イベント化して

楽をしようというわけではなく

 

今の里山の現状を知ってもらいつつ

堆肥の重要性をも知ってもらおうというもの

 

とはいっても

それだけでは参加者はいないだろうからと

里山探検~カブトムシの幼虫さがしと堆肥積み」

アメとムチを一緒に混ぜ込んだろうなタイトルにした結果

定員いっぱいの参加者がありました

 

館の裏山はそれなりの斜面で

探し回るのも一苦労><

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あいにくカブトムシの幼虫はみつかりませんでしたが

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こどもたちがのぞきこむさきには

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およそ7㎝のカミキリムシの幼虫が!

(ウスバカミキリ?)

 

ほかにも コメツキムシのサナギや

アカアシクワガタの♀などもみつけました

 

裏山にはカブトムシが好きな木はたくさん生えていたのに

幼虫たちが暮らせる場所は予想通りあまりなく

堆肥がカブトムシたちにとってかなり重要な存在であることが

身をもって確認できました

 

そして

職員数人とボランティアさんでやる堆肥積み作業はほぼ丸一日かかるのですが

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20名の参加者の集団の力は1つ目を1時間!

2つ目を30分で積んでしまいました!!!

 

驚きのスピードです!

 

きっと来年の春には丸々とした幼虫が

たくさん見つけられることでしょう

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こんなイメージ^^

 

そして

来年もみなさんの協力をお願いしようと

 

そのためにも

もう少し裏山を整備できたらな…

大切なことを…

昨日6月7日は、

明治時代の教育者、地質学者である保科百助(五無斎)の命日でした。

 

それなのに、すっかり忘れてしまい、

〇〇コーラのビンに舞い上がってしまいました。

 

すみません 師匠! orz!

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保科五無斎のゆかりの地で、講演する機会をいただくことが増えました。

 

彼が初代校長となった〇科高校、

彼の終焉の地となった〇赤病院、

そして、図書館建設に関わった〇〇教育会館でも先日…

三大目標を達成しました… 

 

お遍路さんのようなものかしら…

長野市内でいえば、あとは〇豆島小学校でしょうか?

 

麦わら帽子をかぶって、彼の功績を振り返る話をしています…

「地質学はすべての学問の基礎である!」

「実物を見て、自分の頭でかんがえなさい!」とうとう…

 

 

 

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  ※ 保科の野帳の最後のページに有名な歌があります。

 

 我死なば、佐久の山部へ 送るべし 焼いてなりとも 生マでなりとも

               但し 運賃向こう払いにて 苦しからずや

 

 この手帳によれば、保科の誕生日は、6月8日

  (しかし、これは旧暦の慶応4年6月8日で、実際は明治元年ではありませぬ)

 

 

 

彼の言葉と覚悟は、今の人たちが見失っているものなのかもしれない…
それなのに、彼の命日を忘れるなんて…

講演後、いろんな方からお声をかけていただきました。

実は、私は戸隠の出身で、ふるさとの話を聞けてよかった、とか、

母親が戸隠の出で、昔、化石をひろったとか

ああ、あの集落の、あのお宅ですか (+_+) なんてびっくりする時もあります

世の中、いろいろなつながりがあって、面白い!

 

30年以上も戸隠に住んで、調べる活動をしていると、

五無斎先生のご遺族の方にもお会いすることができました。

 

いろんなご縁が、博物館を支えてくれています。

 

ありがたいことです。

 

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若かりしころの保科百助ですね!

 

遺物の発見!と思い出…

館長との巡回中、昔の遺物を発見…

用水路の中からほじくり返すと、昭和の遺物でした。

 

これは、これは!懐かしい

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某コーラメーカーの一リットル瓶!

オリムピックの公式スポンサーとしても有名です。

やったー!

アルミ製のふたも残っているし、

少々傷があるものの、完ぺきな姿です。

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とても懐かしい品です。

 

昭和40年代、このビンは酒屋さんにもっていくと、

30円の保証金が頂けたものです。

 

公園などでひろって洗い、持ち込んで小遣い稼ぎをする

こどもがいたらしいです、当時は… (これは伝聞ですよ)

 

他にも500㎖や350㎖のものや、

ス〇ライト、ファ〇タ、ドクター〇ッパー、などが思い出されます。

蓋の裏側をはがすとクジになっており、

現金があたったり、もう一本もらえたり、ハズレだったり、した思い出があります。

部活の帰り道、おでん屋?駄菓子屋?で、息抜きによくのみました。

その店には、スペースインベーダーパックマンなどの

ゲーム機があったように記憶しております。

 

甘酸っぱい香りとともに思い出がよみがえりますね。

 

黒い液体を入れて、生態復元にチャレンジ!

オーッ、とてもよく復元できました。

何を入れたのか、皆さんもお考えを… 答えは最後に!

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そういえば、ビンの底部にくぼみがあり、四角だったり、丸だったりしました。

千葉のいなかでは、これは辛口と甘口を示す印…

と信じられていたのです。

どっちが、どっちだったかもう記憶にありませんが、

そんなことも思い出してしまいました。

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うーん、そんな都市伝説をよく信じていたなぁ…

 

本当の理由は、ネットでしらべることができました、

皆様もぜひ、チャレンジを…

 

この1リットルビンを貯金箱にした方も多いはず…

炭酸が強くて、日当たりのよい場に置くと、破裂する危険性があって、

一時期、プラスティック製のカバーがついていた時代もありました。

ビン一本から、40年以上も前の記憶がどんどんよみがえってきます。

 

さすが、〇〇・コーラ、思い出がつきません!

 

自動販売機の横に、栓抜きがあって、

プシュー、と抜いたこと…

いたずらで、よく振ったビンを仕掛けたり、

思春期から青春時代とともに過ごした仲間だった気がします。

「コー〇・ハイ」なんていう飲み物もありました…

 

今はペットボトルしかない上に、あまり飲むことはなくなりました…

でも、また、飲みたくなる味です。

今日は買ってかえろうかな…

 

 

(中にいれた黒い汁は、墨汁を薄めたモノ、学校時代の遺産でした!)

 

 

 

 

 

クラブ活動

去年から、地元 戸隠小学校の放課後クラブ活動の

お手伝いをしています。

身近な自然や歴史を調べる「ふるさと戸隠クラブ」です。

第一回目の野外活動なので、

小学校からほんの100mほどの場所を歩いただけですが、

そこは戸隠です。

興味深いものがいろいろ見られました^^

 

ただ、時間制限があり、あわただしく歩いたので、

今日は写真を撮れませんでした。

下見のときの写真でご紹介しますが、

この中を20人ぐらいの元気な児童さんたちと

歩いたと、ご想像くださいm(__)m

 

まずは、戸隠支所(もと村役場)のすぐ前にいらっしゃるお地蔵様。

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やさしいお顔です。

享保4年と彫られており、1719年、

つまり今からちょうど300年前のものだとわかりました。

ずっとここで見守ってくれています。

 

次に幕末の道しるべや明治時代の先生の顕彰碑。

 

そして、地区のお宮、豊岡神社へ

大正時代の火事から昭和になってから再建されたお宮ですが、

本殿の彫りがなかなか個性的で面白いです。

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獅子がぎょろ目で迫力があります。

 

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屋根を支えるように、鬼のような姿もあります。

これが何者なのかは、次回までの宿題に・・・^^;

 

最後に、学校の敷地が、

江戸時代までは代官のおやしきのものであったことを

お墓などの石仏から発見して、ゴール!

 

子どもたちの中に、私よりも明らかに歴史に詳しい子がいたりで

なかなか鋭いつっこみが入って汗がでましたが、

無事に1回目を終えることができました。

身近なことを知るって面白いですね^^

 

学校内には、「ミニ博物館コーナー」をもらっています。

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ときどき(2週間に一度ぐらいのペースで)入れ替えて、

季節の草花や生き物を紹介しています。

今日のクラブの後に寄ったら、

「いつも楽しみにしています!」

と児童さんに声をかけてもらいました。

 

クラブやこうした活動が、地元の子どもたちの心に

何か残ってくれれば、

博物館としてはとてもうれしいです^^

 

 

 

 

 

 

花と実…

昨日は長野市街地は31度を超えました。

市役所に行くと、暑くて暑くて…

 

戸隠の博物館内(1階)は、上着が必要なのに…

 

そんな初夏の気候が、花と実を大きく成長させています。

 

花が散ってから、ご無沙汰していましたが、

鶴〇桜(オオヤマザクラ)も、

よく見ると、サクランボをつけていました。

食べられるといいなぁ、なんか御利益があるかなぁ

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イチゴも食べごろのものが…

 

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秋のマメ展に備えて育てているソラマメも花が咲きました。

ソラマメの花は、初めてみます。

 

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カワラナデシコも、ドクダミ

 

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きれいに咲いています。

 

すっかり初夏ですねぇ~

 

今日は午後2時過ぎ、ざあっーと通り雨も降りました。

梅雨もだんだん近づいてきたようです。

多様です

県境をこえて妙高笹ヶ峰へ行ってきました。

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乙見湖ごしの雪が残る山々。

中央右寄りが焼山で、最近は噴煙は少ないそうです。

戸隠から車で1時間で、ヨーロッパのような別世界でした。

 

戸隠よりも春の訪れが遅いようで、森の遊歩道では

ニリンソウがまだきれいな花を咲かせていました。

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たくさん咲いている中に、花が緑色になる変種

ミドリニリンソウも見られました!

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同行者とゲームのように探していたら、

ここにも! あそこにも!と

いろいろな緑の混ざり具合の花が見つかりました^^

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もともと、ニリンソウは花びらがなく、

白く見えているのは がく です。

緑色になるのは、一種の先祖返りなのかもしれません。

 

微妙な造形の美しさ、その多様さに

すっかり魅せられてしまいました。